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help リーダーに追加 RSS 井口式昭和風駄菓子屋的アイドル妖怪映画で傑作!? 『猫目小僧』!

<<   作成日時 : 2006/06/17 22:00   >>

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猫猫猫猫!犬犬犬犬!猫猫猫猫!犬犬犬犬!
どっちを!選べど!獣のように 生きていくだけ!(by特撮アベルカイン)
でもどっちか選べと言われたらボクはやっぱり猫である。
とは言っても、全般に犬よりも猫が好き、というわけじゃなく、
要はボクの棲家近隣をいつも巡回しているコイツが好きなのだ。

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    「何、勝手に撮ってんの?殺すよ」

ボクのところへ来ているときの源氏名は「みほ」というんだけど、
もしかしたら捨てられた猫なのか、人間に対してやけに警戒心が薄く、
顔を見るとエサ欲しげにヨチヨチ階段を上ってくるのがもう可愛くてたまらん!
かれこれ長い付き合いになるんだけれど一日の話し相手がコイツだけ、という日も少なくない。
必要以上にベタベタしてこず、お腹がいっぱいのときはもちろん知らん顔。
しかし買い置きのモンプチを与えるときは絶妙なタッチで体をすり寄せてきて、
その緩急具合が身も心も廃れ切った34歳間近にはことのほか心地好いのだ。
「ニャーニャー」うるさく鳴かないし、住人の歩くところに粗相もせずに品がよく、
やはりどこかで飼われてたと思うんだけどそんな“過去”を匂わさないとこも潔い(当たり前か)。
まぁ、喩えて言うなら小岩・錦糸町あたりのスナックでママから、
「このコ、苦労してるの」と言われ俯き加減に微笑みながら水割りを作ってる…そんな感じか?

だけど、飼おうとは思わない。それは小学3年生のときに、
実家と隣家の間に巣を作った鳥を飼おうとして世話し出したら一週間もしないうちに全滅させ、
号泣しながら近所の河原に埋葬して以来一生動物は飼わないと決めているからなんだけど、
勝手にたくましく生きてる動物とはこれぐらいの距離で付き合うのが真の共生なのだおそらく。
しかし、生理休暇なのかここ4、5日見てないのでちょっと寂しい……。
モンプチ、新しい箱買ってきたぞ! シラスが入ってて美味しそうだぞ!

そこで!
その代わりというわけじゃないんだけれど(その代わりじゃありません)、
観て来たのが日本映画屈指の異才、『クルシメさん』 『恋する幼虫』 『卍』 の井口昇監督が、
“吉祥寺の怪人”ウメ図かずお大先生(“ウメ”って字が出ない!)の異色人気ダークヒーロー、
『猫目小僧』 を実写映画化した、最高に面白いこの1本!
妖怪映画としても、そしてアイドル映画としても完璧な見せ方に開巻からワクワクしっ放しの、
全篇“映画の心”に充ち充ちた天才・井口の最高作にして2006年日本映画ベストの傑作だ!

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 頬にあるアザのせいでふさぎがちな毎日を送ってきたまゆか(石田未来)は、
 福島の田舎に引っ越してきてからも、学校で他の女生徒にイジメられていた。
 そんなまゆかの前にある日、体は人間だけど顔は猫という猫目小僧が現れて、
 まゆかのアザと彼女の弟・浩(向江流架)の喘息を治してしまう。
 実は人間の言葉が話せる猫目小僧は、それをキッカケにまゆかに密かな恋心を抱くが、
 アザが治ってすっかり明るくなった彼女の気持ちはほかの男のコに向けられ失恋。
 ふてくされる猫目小僧。だが、そんな彼らの村には、
 封印を解かれて復活した妖怪ギョロリ(竹中直人)の魔の手が伸びていた……。

昭和テイストが薫るあえてチープさを狙ったダサ懐かしい曲とともに始まるオープニングから、
猫目小僧が颯爽と村を去ってゆくラストに至るまで104分、目と心はスクリーンにクギづけだ。
これまでの作品と同じように今回も、
井口監督は“異形”をテーマに恋愛とコンプレックスの相関図を描きながら物語を展開させる。
相手に届かない愛情を自分の身体的コンプレックスと結んで捉えてしまうのはよくある恋心。
“異形の愛”の人である監督が、そんな恋情を猫目小僧に託して描いているのは明らかだし、
それは人間だったら誰しも経験したことがあるハズの、思春期の淡い想い出にほかならない。
そう、『猫目小僧』 はれっきとした“純愛映画”なのだ。
自分が猫の妖怪であるためにヒロインと結ばれない猫目くんの尖がった愛情も、
本物の愛を得られない逆恨みから人間を襲い続ける妖怪ギョロリの歪んだ愛も、
すべては愛情過多人間の煮詰まったコンプレックスのメタファーだ。
そこでヒロインにも顔のアザというコンプレックスがあるところにこの物語の肝がある。
これは、主要人物(妖怪)がそれぞれのコンプレックスをぶつけ合い克服してゆく成長のドラマ。

出自にコンプレックスを抱くヒロインが様々な葛藤を経て成長してゆくタイプのドラマと言えば、
思い出すのは80年代、往年の大映ドラマなのはもちろんだけど(「スチュワーデス物語」とか)、
今作に“昭和”を感じるのは、何もこれが田舎が舞台の妖怪映画だからというだけではなくて、
そういった80年代式のアイドル・ドラマを、そのベースに敷いているからだと思う。
伊藤“陽あたり良好!”さやか(老けたなぁ)が出ているというのもそう感じた理由だけど、
ヒロイン・まゆかを演じた石田未来(みく)のズバリ、80年代的顎のラインはそれだけで昭和的。
彼女をイジメる京子役の中村映里子はさしずめ「少女に何が起こったか?」の賀来千香子だ。
くまきりあさ美や石坂ちなみなどアイドルの口に“肉玉(性欲のメタファー)”を押し込めるという、
アイドルおたくに目配せしたシーンも満載で妖怪映画のみならずアイドル映画としても出色で、
ギョロリ役が竹中直人というのがややヒネリのないような気がするがキャストもおおむね完璧、
CGもアナログチックで監督特有のヘタウマが功を奏した映像はとにかく味わい深くて魅力的。

懐かしいのに新しい、いかがわしいのに愛しい、笑っちゃうのに胸がキュンとする……そんな、
ワクワクするようなドラマにキャラの魅力が絡み合い味のある映像と語り口がそれを引っ張る。
もちろんこれはカルト映画だが、ここまで観客のハートを掴む“心”を持った日本映画は珍しい。
とにかく、万難排して必見の異能のカルト監督の最高峰と言っても過言ではない痛快な1本!

しかし哀しいかな、内部精通者からの情報によれば、
せっかく今回は“限定レイトショー”ではなくてロードショー公開されたというのにもかかわらず、
客足の悪さで早くも打ち切りが検討されているという。
それなのに、隣の“ミヒャエル・ハネケ”は相変わらずのロング・ヒット……。

世の中、本当に間違っている。なっ、みほ、お前もそう思うだろ!?

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「映画ばっかり観てないでさ」 「…ホントだな」

[ 渋谷 ユーロスペース にて公開中 ]

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タイトル (本文) ブログ名/日時
猫目小僧@ユーロスペース
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ソウウツおかげでFLASHBACK現象
2006/06/26 21:33
猫目小僧
あしゅらの道の真ん中で〜♪ テーマ曲や挿入歌があまりにキュートでサントラ購入決定かも。 昭和歌謡の香りただようムーディな曲多し。 ...続きを見る
龍眼日記 Longan Diary
2006/09/23 10:09
笑いか?感動か?果たして?「猫目小僧」
今年はプチ楳図かずお先生ブームなのでしょうか? 50周年を祝うにはいいのでしょう。 「神の左手 悪魔の右手」に続く映画化作品 「猫目小僧」 ...続きを見る
bobbys☆hiro☆goo☆シネプラ...
2006/10/04 00:05
猫目小僧 06年231本目
猫目小僧 公式HP 2005年   井口昇 監督  楳図かずお 原作石田未来&nbsp;、竹中直人&nbsp;、田口浩正&nbsp;、載寧龍二&nbsp;、くまきりあさ美 、諏訪太朗 、津田寛治 猫目キックを、見せてやれ!猫目ジャンプを、見せてやれ! がんばれ、猫目クン!! 猫目ク.... ...続きを見る
猫姫じゃ
2006/12/02 14:21

コメント(10件)

内 容 ニックネーム/日時
あれ、当たってないんですか?
僕がいった回はトークショーがあったからか、けっこう入っていましたが・・。
井口監督もメジャーになったかと思っていたのに残念だな。
今からでも遅くはないので、これを見た人はぜひ見に行きましょう(笑)。

まあ、僕はこれが今年の日本映画の中でどういう位置をもつ作品であるのかは、大体、日本映画の新作をあまり見ていない(今年、見た新作って『かえるのうた』『三年身籠る』『嫌われ松子の一生』『猫目小僧』の4本だけ。しかし、見る映画が片寄っているな・笑)のでわかりませんが、井口ワールド全開でありながら、十分、メジャーでも通用する、誰が見ても楽しめる娯楽映画であると思いました。

http://blue.ap.teacup.com/documentary/
kusukusu
2006/06/17 23:21
らしいですよ。
だからトークショーなんかは逆に入るのかもしれませんね。
仰るとおり! この映画の真の価値は、
カルトでマニアックでコアな井口昇映画でありながら、
万人が楽しめる娯楽作に仕上がっているところだと思います。
そういう意味でもコレは極めて稀有な1本じゃないでしょうかね。
栗本 東樹
2006/06/18 06:35
会話に入りたくても入れないこの辛さ・・・。
私がコーフンしてこの映画のコメントを入れる頃に栗本さんは「もう詳細は忘れてしまったんですが・・・」とか言うのでしょう。(号泣)
楳図(←出ますのよ、ほほ)センセイのこの作品、罰ゲームの如く私にとっては遠くて辛い映画館で公開されるので(私が死んでも観る!と決めている作品は軒並みこの劇場です。引っ越すべきか?)もう会員になるコトにしました。
記入された住所を見たらきっと劇場のヒトは驚くことでしょう。
sabunori
2006/06/22 08:11
これは忘れないですよ!(多分)
第七藝術劇場ってとこですか? 渋い名前の劇場じゃないですか♪
(三百人劇場って名前も渋いけど、残念ながら今年で閉館…)
劇場が遠いってのは辛いですよね。お察し致します。
俺は幸運にも新宿ぐらいなら歩いてでも行けるので(チョイ自慢)。
頑張って通ってください!
『パイナップルパン王子』 観るつもりでしょう!(笑)
(俺は 『立喰師列伝』 の項でちょびっとだけ書いてます)
栗本 東樹
2006/06/22 22:53
びっくりしたのでしつこくコメントです。
三百人劇場閉館するんですね・・・。
ところで三百人劇場の近くにあるアジア文化会館の食堂はオススメですよ!
安いしグリーンカレーなんか結構イケた記憶が。
お近くに行かれることがあればぜひ。
・・・ええ、その通りですよ。第七藝術劇場ですよ。
いい感じの映画館ですよ。周りはキャバクラとかばっかりだし。(笑)
「パイナップルパン王子」昨日観てきましたとも。
観客10人くらいでしたけどね。
sabunori
2006/06/23 06:11
そうなんですよォ・・・(涙)。
老朽化のためらしいですが、その場末感がまた味なのに〜。
でも、8月にまた旧ソ連・ロシア映画の特集上映があるので、
そのグリーンカレー食べてみます♪

最近、シネ・ヌーヴォって劇場からTBいただいたんですが、
大阪にも味のある単館がいろいろとありそうですね。
俺は映画が好きというより(好きだけど)、
劇場を含めた映画にまつわる“空間”が好きなので、
古いハコが潰れて新しいハコが続々と建つ、
今の東京の単館事情には一抹の寂しさを感じています・・・。
この 『猫目小僧』 をかけてる新ユーロスペースも、
空調が寒いだけで全然味気ない劇場だし・・・。
キャバクラどころか周りはラブホばっかりですしね(笑)。
栗本 東樹
2006/06/24 01:06
そういえば「恋する幼虫」でも松尾スズキ扮する主人公の恋人が、中華丼をヒロインに無理くり食べさせるシーンが何ともエロティックだったなぁと思い出しました。口に押し込めることのなんて卑猥なこと! 井口昇の異才っぷりはもちろんエロティシズムだけでなく、その才能・作品の素晴らしさに関してはもう東樹さんのレビューで僕はお腹いっぱい満足なわけで、あとは返す返すも本作の興行… みんな、そんなにハネケがいいのか! 哀れな人生だな! と遠吠え気味に思ってます。
現象
2006/06/27 00:06
井口監督はもともとス○トロ系のAV監督ですし、
“肉玉”はそれのメタファーなのかもしれませんね。
(そこまで詮索する必要はないんだけど・・・)
何も直截なシーンを見せるだけがエロティシズムじゃない。
天才が次に何を見せてくれるのか? 今から楽しみ!

それにしても返す返すですよ。
コレを見ずにハネケ観て知ったかぶってる人たちなんて、
ホンッと、哀れな連中だよ!
栗本 東樹
2006/06/27 06:56
東京公開から遅れること3ヶ月・・・やっとこちらでは公開です。
それも1週間限定。
来月にはもうDVD発売だっつーの。
なんともノスタルジック風味でなぜか心をわし掴みされる作品でした。
みほさん(源氏名)最近はいかがお過ごしですか?
・・・ところでこちらの映画のカテゴリーは「邦画」ではないんですね。
なにゆえ?
sabunori
2006/09/23 10:15
『狼少女』 とはまた別の意味で、
心くすぐるノスタルジーでしたよね。

「みほ」は老衰で他界しました(涙)。
今はその娘の「かえで」と仲良くやってます(微笑)。

は? カテゴリー? ・・・あ。
栗本 東樹
2006/09/23 21:01