瓶詰めの映画地獄 2009

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help リーダーに追加 RSS なぜ 『花と蛇3』 じゃない!(怒) 『紅薔薇夫人』

<<   作成日時 : 2006/06/05 23:45   >>

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昨年、そして一昨年と、
原作・団鬼六×主演・杉本彩×監督・石井隆という、
“魔の三角地帯”的邦画最強のアングラ・トライアングルによって、
日活ロマンポルノ名シリーズの復活となった21世紀版 『花と蛇』。
とくに、昨年公開された続篇 『花と蛇2 パリ/静子』 では、
杉本のパートナーにとうとう“犬の声”まで演じるようになった、
やはり今年も仕事を選ばない日本映画屈指の怪優、“エンケン”こと遠藤憲一を先発導入、
昨年の個人的・流行語大賞“剥き海老転がし”など難易度CのSMアクロバットを見せるなか、
よりにもよって新時代のコミュニケーション・ツールとしてここまで驚異的発展を遂げたハズの、
ケータイ電話のバイブ機能を性戯の一環として“飛びっ娘(とびっこ)”代わりにまさに淫用し、
「あのケータイの“防水”機能はいったいどうなっているのかっ!?」
「あの機種はどこまでの“高温・多湿”に耐えられるのかっ!?」と一部業界関係者を震撼させ、
そのあまりに前衛的かつ先駆的発想に小岩・錦糸町あたりの各種風俗店では、
その発想を取り入れた“パリ/静子”コースが導入されたとかされなかったとか、
とにかく一部で話題騒然になるほどのセンセーションを巻き起こし映画ファンの溜飲を下げた。
説得力皆無の“村上世彰”的強引なストーリー展開、
荒川静香の妙技“イナバウアー”を先見的に取り入れていたとしか思えないハードな各種SM。
そして、麗しの“艶女(アデージョ)”杉本彩のテレビ東京深夜枠的超絶演技など、
今、最もシリーズ化が望まれているこの怪作篇の第3弾を心待ちにしているというファンは、
何もボクだけではなかったハズだ。

なのに!なぜ!どうして……。第3弾はなかった……。
石井監督の強引な演出が証券取引法に引っ掛かったのか、
それとも彩ネエが下北グローリーデイズの撮影で忙しいのか、
実はそんなに落胆しているわけではないけどやはり第3弾を観たかったというのは本心……。
でも、そこは天下の日活と新東宝。
同じく、団鬼六のSM小説を原作にどちらかと言えば“外角高め”だった 『花と蛇』 に代わって、
今作 『紅薔薇夫人』 で“内角低め”を攻めてくるあたり、
この路線で今後の“幅”を拡げていこうという策がうかがえポルノ・ファンとしてはうれしい限り。

ちなみに、団鬼六と言えばSM小説、というのが一般的だけれど、
御大の著作はいわゆる人物伝なんかもベラ棒に面白く、
かつて名古屋にいた将棋指しの破天荒な人生を追った 『真剣師 小池重明』 や、
竹久夢二と同時代の残酷絵師・伊藤晴雨を描いた 『外道の群れ』 など必読の面白さ。ぜひ。

しかしそれにしても、
80年代を代表するアイドルだった坂上香織が美乳も露わに奮闘するこの 『紅薔薇夫人』 は、
エロティシズムが臨界点を超えすぎて爆笑ポイントも満載だった 『花と蛇』 とは打って変わり、
戦後・昭和を再現した雰囲気もなかなかいい、演出・演技すべてにおいてストイックな作品だ。
だから、芝居はともかく、
顔もカラダも完璧すぎてどこか作り物のような彩ネエ(上げてんだか落としてんだか)とは違い、
顔もカラダもフツーに見事で芝居もイケる坂上香織の色香は必要以上に生々しく、
そんな彼女がきつーく縛られたりするのはエッチというより必要以上に痛々しくて、
SMに本来興味がなくて陵辱モノが苦手なボクにはちょっと……というのが正直な感想だった。
それに、団鬼六のこのシリーズは、
お堅い未亡人系の熟女が、禁断の愛欲の世界に図らずも足を踏み入れるうちに、
抑圧されていた性への欲求が解放されて、ド淫乱と化してゆくというのが肝だと思うんだけど、
藤原健一監督はその要の部分を描き切ることができなかったようにボクには思えてならない。
新人の永瀬光がレズ調教されるシーンは必見のエロさだし、
坂上香織の脇を固める大沢樹生や津田寛もフツーにいい芝居をするのでそれがかなり残念。

でも、映画は70分とポルノらしくコンパクトなので↑の写真にそそられた方はどーぞご覧あれ。

ボクが観たのは先日「映画の日」。劇場はもちろん銀座シネパトスのレイトショー。
当日は入場料金1,000円のド平日だったということもあって、
会場は仕事帰りのドすけべサラリーマンで7割以上の入り。
マジメな話、シネパトスがあそこまで混んでるのを見たのは今回が初めてだった。
映画館の座席にネクタイ姿がズラリと並ぶのを目にすることなんて滅多にあることではないし、
必ず用意されたレディース・シートに座って館員に注意をされ赤っ恥かくお父さんもいたりして、
そんな微笑ましい光景を見て楽しむのもポルノの醍醐味だ。

世の戦うお父さんたち!
村上世彰のニュースなんかシカトして香織嬢のオッパイに癒されそして明日もガンバろーゼ!

銀座シネパトス にてレイトショー公開中 ]

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