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「映画を観る」楽しみというものは、 何も「映画」そのものだけに委ねられるワケじゃない。 家を出て、街へと赴き、「劇場」という外界から閉ざされた異質な空間で、 平均して2時間前後の時を過ごす……。 その時に感じる匂い(雰囲気)、左右前後の客席の様子、自分の精神的な起伏、 すべてがその映画が面白くなるかならないかのフリ幅に、 多かれ少なかれ関わってくるんじゃないかと思うし、 ひいてはそれらすべてを含めて「映画」と呼ぶことだってできる。 同じ恋愛映画でも、 カップルの多いシネコンと場末の二番館とじゃテイストが微妙に違ってくるし、 静謐なドラマを観た後に劇場の閑散とした雰囲気が余韻を深めてくれることもある。 渋谷、新宿、銀座、池袋―。劇場はそのもの、街の“縮図”だったりもするのだ。 そういう“映画環境”と言うべきものがまたこの上なく面白かったりするから、 ボクは今でもDVD等で映画を観るのが仕方がないけどそんなに好きじゃないし、 歳を喰って街へ出るのがなんか億劫だなぁ、と思うこともよくあるけれど、 やっぱり劇場に着いていい映画を観た後は出かけてよかったなと得心する。 というワケで、ボクにとって映画以上に重要なのが実は「劇場」という空間。 もちろん劇場で観る映画を選ぶワケじゃないけれど、 以下に挙げる劇場は、東京でボクが気に入っているハコばかり。 東京に住んでいても出かけたことがないという人や、 地方在住の人にも少しでも空気を知ってもらおうと思い書く気になった。 @ 銀座シネパトス 〈劇場HP〉 【2006年ココで鑑賞した作品】 『紅薔薇夫人』 『ティント・ブラスの白日夢』 『マルキ・ド・サドの調教哲学』 『バタリアン4』 『太陽』 『ザ・マークスマン』 『地獄の変異』 『紅蜘蛛女』 『CHAOS カオス』 『氷の微笑2』( @のワリにそんなに行ってなかった…) ↑のラインナップとタイトルを眺めれば一目瞭然。 ただでさえ華やかな銀座の、しかも晴海通り沿いにあるとはとてもじゃないけど思えない、 銀座ダーク・サイドを地で体現するブルースの似合う映画館。 三越に圧倒されても、“その子ビル”に見下されてもビクともしないワインというよりカップ酒。 映画を観ている間じゅう、ずっと真下を通る日比谷線の振動が定期的に伝わってくるという、 そこがまた場末の劇場としてカンペキで、今や振動がこないと落ち着かない。 けっきょく「映画を観る」なんていう行為はオシャレでもなければ知的ステイタスなことでもなく、 孤独で侘しいことなんだというボクの映画原体験を再認識させてくれる空気がココにはあり、 それは、名古屋のシネマテークやシネマスコーレに通いまくって映画を観ていた時代の、 甘い甘い感傷にも浸らせてくれて訪れるたびにココは本当にホッとする。 カップル率が極端に低く、いても不倫してそうなタイプ(偏見)が多いのもうれしい。 しかしさすがに劇場@に隣り合わせるアダルトグッズ・ショップに足を踏み入れたことはない。 A ポレポレ東中野 〈劇場HP〉 【2006年ココで鑑賞した作品】 『かえるのうた』 『鏡の女たち』 『スティーヴィー』 『三池 終わらない炭鉱〈やま〉の物語』 『アレクセイの泉』 『ナージャの村』 『団地の奥さん、同窓会へ行く』 『草叢』 『悶絶!!電車男』 『ヒモのひろし』 『痙攣』 『言い出せなくて』 『あんにょん・サヨナラ』 『あの鷹巣町のその後』 『ファイナル・ソリューション』 『愛する』 『それでも』 『おじさん天国』 見事なまでにドキュメンタリーとピンク映画、そして時に吉田喜重と若松孝二。 辛うじて住民票を置いている我が中野区が誇る老舗の優良ミニシアター。 場内最後列、真ん中に3席並んだ列の左端が指定席(キャスターが付いてるのでズラせる)。 目が細くて眼光の鋭い、チョイひげのお兄さんが若干雰囲気怖いけど、 京橋のフィルムセンターで見かけたことがあるのでただの映画好きだと思う。 上記に列挙した映画のいくつかにも出演している、 ピンク映画の女優さんにバッタリ出逢って写メまで撮らせてもらった奇蹟の街角そんな劇場。 B 歌舞伎町シネシティ 中でも、新宿ミラノ1(旧:新宿ミラノ座)、新宿ミラノ2(旧:新宿東急) 新宿アカデミー、新宿オスカー劇場、新宿トーア 【2006年上記5館で鑑賞した作品】 『PROMISE 無極』 『SPL 狼よ静かに死ね』 『シリアナ』 『エミリー・ローズ』 『ナイト・ウォッチ』 『パパラッチ』 『ブラッドレイン』 『心霊写真』 『ポセイドン』 『ウルトラヴァイオレット』 『カーズ』 『ゲド戦記』 『I am 日本人』 『スーパーマン リターンズ』 『ハイテンション』 『ファイナル・デッドコースター』 『レディ・イン・ザ・ウォーター』 『父親たちの星条旗』 『プラダを着た悪魔』 『007 カジノ・ロワイヤル』 『硫黄島からの手紙』 「歌舞伎町シネシティ」などと、いつの間にかヒネリのない呼称を付けて、 質はそのままにイメージアップだけ安易に図ろうとするそのボッタクリ精神がうれしい、 言わずと知れた日本最大の映画館街。 アジアでも一、二を誇る歓楽街のなかとあって常に混んでいて猥雑なイメージがあるけれど、 そう思って敬遠する人もひょっとしてなかにはいるためか、 時間帯を選べば封切り間もないヒット作でも混雑せずにゆったりとくつろげ、 とくに東亜興行系列は毎週金土とオールナイトでやっているので、 ヘタすれば新宿から歩いて帰れる距離に住むボクは至って重宝させてもらっている。 石原都政による大粛清の嵐が吹き荒れる前は、 このヘンで映画を観た後に女のコのいる店へ繰り出すという、 自分なりにイナセな気でいる“吉原遊び”をやっていた。 C ユナイテッド・シネマとしまえん 〈劇場HP〉 【2006年ココで鑑賞した作品】 『ミュンヘン』 『ジャーヘッド』 『SPIRIT』 『ニュー・ワールド』 『ダ・ヴィンチ・コード』 『ナイロビの蜂』 『日本沈没』 『ユナイテッド93』 『40歳の童貞男』 『ブラック・ダリア』 『ワールド・トレード・センター』 『スネーク・フライト』 『武士の一分』 『犬神家の一族』 “シネコン”なんて無機質で“匂い”のしない空間は、 基本的に「劇場」として認めたくさえないけどココだけは別! 最寄り駅の中野坂上から都営大江戸線で11分と地の利もいいし、 シネコンなので平日でも21時以降の回があり、家でひと休みしてからでも出かけられるし、 さらにココはレイトショーだと封切り3日目くらいから全席自由席で、 しかも平日・土日関係なしに21時以降の回は一律1,200円とオトクなので、 地下鉄代を考慮に入れてもコスト・パフォーマンス的にかなり良好。 なによりココはたとえば六本木とかと比較しても圧倒的に客が少ない! 『ジャーヘッド』 なんて確かたったの4人(!)だったし、 『ダ・ヴィンチ・コード』 でも封切り間もなくで20人程度だった。 時に所沢あたりから下りてくる北関東系ヤンキーカップルが多かったりもするけれど、 それもまた風景だし、ボクの勝手な思い込みだと思うので多分近所の方かもしれません。 D 名古屋シネマテーク〈劇場HP〉&名古屋シネマスコーレ〈劇場HP〉 “東京”と括ってはみたけれど好きな劇場の話を始めればどうしたってこの2館はハズせない。 訪れたことがある限りでの全劇場中、おそらく最も通った回数が多く、 そして「映画」に人生の意味なんてものを求めていた若かりし頃(今はとくに…)を象徴する、 18歳で田舎を出て以降のボクの青春になくてはならない、名古屋が誇る2大小劇場。 ゴダールや石井輝男を初めて観たのはシネマテークだし 『ムトゥ 踊るマハラジャ』 もココ。 そしてほとんどのアジア映画をシネマスコーレで観て、ソクーロフと初遭遇したのもココだった。 名古屋在住でスコーレ&テークに通わぬは真の映画好きにあらずとさえ言えるぐらいに、 東京の主要単館にかかる映画の5割程度はこの2館が超過密スケジュールで廻している。 両館に1、2年も通えばアッと言う間にチョットした通になれることウケアイだ。 そしてスコーレは名駅西、テークは今池という若干“ズレた”場所にあり、 “ズレた”場所に映画館ということは、当然そこにも“シネパトス臭”が漂っている! “悪い劇場〈みせ〉”とは書いたけど、それは単に言葉のリズムで付けただけなので、 特別に字を大きくしてまで槍玉に挙げるほど嫌いな劇場なんてのは別にない。 ただし去年、市場に流通している格安鑑賞券(株主優待券)を持っていったにもかかわらず、 やれ封切り初日だから、レイトショーだから、今日は混んでいるから(!?)と、 3度も冷たく入場を断られたどこの映画館とは書きたくないけど新宿武○野館には、 環境の悪さや接客レベルの低さも含めてそれ以来、行く気にはならないし、 観客の目線を無視して三流デザイナーが発想したとしか思えない、 これも書きたくないけど渋谷のシネ・○・セットやラ○ズ]にもできればあまり行きたくない。 長々ととりとめもなく書いてきたけど、以上がボクの気に入っている劇場の一部。 劇場の面白さというのは、言い換えれば“街”の面白さということだ。 四周を山々に囲まれた小さな田舎町で育ったボクには、 駅ごとに人や色が変わる「東京」という街は、住んでいてどこか飽きない。 映画に惹かれると同時にボクは、そんな、“街の匂い”に憧れて、 だから、こんなに劇場にこだわるのかもしれない……。 さて・・・アナタにもお気に入りの劇場、ある? |
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| 内 容 | ニックネーム/日時 |
|---|---|
ホントにそう、映画館は重要ですよね。 |
Bianca 2007/01/09 14:04 |
>Biancaさん、こんばんは。 |
栗本 東樹 2007/01/10 02:31 |
おはようございます。 |
とらねこ 2007/01/10 06:37 |
ああ、ごめんなさい。↑に書いたURLは、栗さまも一度来ていただいたことのあるとこでした。そこで、栗さまがパトス大好き宣言してくださっているし。 |
とらねこ 2007/01/10 06:56 |
こんばんは |
狗山椀太郎 2007/01/11 02:09 |
>狗山椀太郎さん、こんばんは! |
栗本 東樹 2007/01/11 02:40 |
>とらねこさん、こんばんは。 |
栗本 東樹 2007/01/11 19:03 |
>とらねこさん |
栗本 東樹 2007/01/11 19:04 |
へえ〜、シネマスコーレって、そんなコアな映画ファンが凝縮されてる場所なんですか♪ |
とらねこ 2007/01/11 19:05 |
>とらねこさん、こんばんは。 |
栗本 東樹 2007/01/11 19:19 |
はっ・・イエイエ★ご丁寧に謝ってくださり、こちらこそ申し訳ないです。 |
とらねこ 2007/01/12 18:47 |
>とらねこさん、こんばんは。 |
栗本 東樹 2007/01/12 20:59 |
こんばんは。先日、例の〜で働いている友達が、泊まりに来ました。 |
とらねこ 2007/01/14 21:59 |
>とらねこさん、こんばんは。 |
栗本 東樹 2007/01/15 20:08 |
栗本さん、こんにちは。 |
sabunori 2007/01/17 07:44 |
>sabunoriさん、こんばんは。 |
栗本 東樹 2007/01/21 02:09 |
こんにちは。コメントさせていただくのはじめてです。 |
bambi@CINEMANIAX! 2007/01/25 11:36 |
>bambi@CINEMANIAX!さん、はじめまして。 |
栗本 東樹 2007/01/27 20:51 |
再びこんばんは☆ |
とらねこ 2007/01/29 00:42 |
>とらねこさん、こんばんは。 |
栗本 東樹 2007/01/29 21:51 |
【ブログトップより転載】 |
栗本 東樹 2007/02/25 01:24 |
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