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ソモソモ人生、小さい頃から、見切り発車をしすぎるかだいたいは後手に廻って後悔するか、 小学生より一貫して夏休みとかの宿題を期間中にし終えたなんてタメシは一度たりとてなく、 期間最終日に、「まったくアンタって子は!」とお袋にケツを叩かれながら手伝ってもらったり、 または学期明けの教室で、奥飛騨に夏の終わりを告げる夕陽を浴びながら居残りしたりなど、 とにかく“前もって”、“早目に”というのが苦手で36年、ずっと帳尻合わせの人生を送ってきた。 で、今回ジョン・ウー待望のそして話題沸騰の最新作 『レッドクリフ』 が公開されるということで、 よ〜しイッチョ「三国志」読むかぁ!と張り切ってたのにけっきょく読み出したのは封切2週間前。 三国志だから3巻くらいかと思って本屋に行ったら8巻も並んでいて(吉川英治版)あ〜びっくり! まぁいっかとりあえずと、ブックオフにて1〜5巻と8巻の計6冊をすべて105円コーナーで購入し、 映画は「三国志」最大の戦いである“赤壁の戦い”をモトにしてるらしいから(初めて知ったけど)、 そしてその部分は第4巻の真ん中から5巻の前半へかけてだから、なんとか映画が始まる前に、 いや、観るのを封切10日後くらいに設定してせめてそこまでは読めないものかと思ったんだけど、 なにせ本読むの遅いし物理的にもドダイ無理……。けっきょく第2巻の途中で映画を観てしまった。 だけどまぁこの映画自体、前篇・後篇の2部作構成みたいだし、それに肝心要の“赤壁の戦い”は、 来年春に公開の後篇に入ってからで本作「Part1」は“壮大な予告篇”だみたいな話も聴いたから、 なぁ〜んだじゃあ来年の春までに読めばオーケーじゃ〜ん!と案の定最近つづきを読んでいない。 ただつづきを読んでないとは言え「三国志」。構えてたんだけど思ってたより読みやすくて面白い。 (今のところ?)主人公たる劉備と彼に仕える関羽・張飛の間柄など、人物描写が劇的で楽しいし、 なにせ100年以上の話をギュッと凝縮しているから展開が目まぐるしい分テンポがよくて軽快だし、 だけど軽快とは言え昔の戦乱時代の話だから何かあればすぐに生首ゴロゴロ、血飛沫ドバドバと、 そのまま映像化したならどんなスプラッターか!というくらいの残酷場面がサクサクと出てくる……。 硬軟自在の吉川英治の文体自体、初めて読むんだけど誰にも平易な上に奥行きがあって思慮深く、 とりあえず方々のブックオフを小マメに廻り欠けている6、7巻を見つけることが現在のところの急務。 たった840円でこれだけ楽しめりゃオトクだよね!ありがとうブックオフ!ジョン・ウーはフェイスオフ! というワケで現在大ヒット中の映画 『レッドクリフ Part1』 は(平日の昼間でもケッコウ人が入ってた)、 何度も書くんだけど、「三国志」中、最大の戦いであるという“赤壁の戦い”を中心に、中国映画史上、 いや!アジア映画史上空前のスケールで超豪華に見せる一大スペクタクル歴史巨篇の、その前篇。 「三国志」といえば、登場人物はメチャクチャいるし、なんせ長〜い話だから映画も多分それに比して、 複雑で頭がこんがらがるんじゃないかと懸念し、ボクのようにヘタに小説に手を出してみたという人も、 もしかしたら100人に1人くらいはいたかと思われるんだけど、これがモトを知らなくたって全然大丈夫。 開巻いきなり日本語のナレーションが流れてきて「しまった!吹替版じゃん!」と一瞬焦ったんだけど、 それは予備知識を観客に仕込むための前説で、そのオカゲで誰もがすんなり入れるようになっている。 とにかく、昔々の中国で「魏」「呉」「蜀」という三つの国が覇権をめぐって激しく争っていた時代があり、 天下統一を目論み三国の中で最も勢力が強い曹操(チャン・フォンイー)率いる「魏」に対抗するために、 劉備(ユウ・ヨン)率いる「蜀」が、孫権(チャン・チェン)率いる「呉」に、話を持ち掛けてタッグを組むという、 そして「魏」VS「蜀」&「呉」タッグの天王山決戦が“赤壁の戦い”ということさえ押さえていたら問題なし。 登場人物も別に多くないし「三国志」を一から知らない人でも安心して楽しめるよう巧く配慮されている。 スクリーン縦横に展開される製作費100億もダテではない圧倒的スケールは実に息を呑むばかりだし、 ジョン・ウーらしい男の友情とロマンのドラマに手に汗握るアクションに仄かなユーモアさえ散りばめて、 そして女性客をも惹き込む男前な役者の顔ぶれで2時間半の長尺をワクワク一気に楽しませてくれる! 役者それぞれがなり切って描かれる、お馴染みのキャラクターたちも個性豊かで感情移入しやすいし、 それを軸に「魏」VS「蜀」&「呉」タッグの対立の構図の盛り上げ方も、まるでプロレス式にわかりやすく、 さすがに二丁拳銃はないと思ったらちゃんと二刀流は出てくるしラストにはやっぱり“鳩”も出てくるしで、 「よ!ジョン・ウー!」と声をかけたくなるほどとにかくこんな安心して楽しめる映画もないといった感じの、 話題性含め正月まで独走することはマズ確実だろう鉄板の仕上がりになっている。絶対観て損はない。 ただ! 観て損はないけどそれでもあえて難を言わせてもらえば、個人的にはこの映画、何もワザワザ、 「Part1」「Part2」という2部構成に分ける必要まではなかったんじゃないかという気がしてしょーがない。 つづきを待ち望むワクワク感もいいけど、それにしてはチョット引き伸ばしすぎじゃないかとも思えるんだ。 長大な「三国志」を、たとえば 『ロード・オブ・ザ・リング』 並みの規模で映画化するというのならともかく、 これはあくまでその中の一部を抜粋して見せる作品だし、「三国志」に特別な思い入れは全然ないけど、 それでもこれの面白さは「三国志」本来の面白さとはまったく(ということもないが)別物の気がしてならず、 それなら3時間半ほどの1本で見せ切ったってよかったんじゃないかと。このテンポなら可能だっただろう。 単に見た目が豪華なだけでこれまでのジョン・ウー映画に較べて映画的骨密度も薄いような気がするし。 まぁ曹操たちが悪玉で、劉備・孫権たちが善玉という図式になっているからそんなのはムリだと思うけど、 どーせ2部作構成にするんだったら、ボクは話を前後に分けるより、前の“硫黄島2部作”みたいな感じで、 曹操側から描いた“赤壁の戦い”に劉備・孫権側から描いた“赤壁の戦い”というのが観たかったな……。 それに女性ファンにゃ申し訳ないけど、最初はトニー・レオンのハズだった諸葛孔明が金城武というのは、 いくらなんでも無理感ありすぎ。彼が出てくると途端に画面が優しくなってチョット軍師という感じじゃない。 トニー・レオンでなけりゃアンディ・ラウとかレオン・ライでもよかったと思うし、で、劉備がチョウ・ユンファで、 そして考えても詮ない話なんだけど、もしもレスリー・チャンが諸葛孔明を演じていればなぁ〜なんて……。 (周瑜はチョウ・ユンファが演じるハズだったのが急遽降板したためにそれでトニー・レオンになったみたい) とにかく、せっかくのアジア最大級の映画なんだからもっともっとオールスターキャストでもよかったと思う。 日本に出資させる代わりだったと思うけど獅童は出さんでよい!もうスパイダーマンにしか見えないから! 獅童を見るたび笑えるし劉備役の人がボクのアパートに住んでる人ソックリでそれも笑えて仕方なかった。 だけど! この壮大なドラマのヒロインであり後篇じゃ相当話の要になってくるであろう美女・小喬を演じた、 これが映画初出演というモトは台湾のスーパーモデルらしい、リン・チーリンのま〜ま〜ま〜キレイなこと! 向こうのモデルとか聞くとやっぱりエディソン・チャンとハメ撮りしたのかな??といまだに疑ってしまうんだが、 生まれた仔馬に付けた「モンモン」という名前を発音する時の甘ったる〜い感じが異常に可愛くて仕方なく、 夫である周瑜との濡れ場や戦いで傷ついた彼を手当する時の仕種などそりゃもうウットリするような色香で、 とくに手当のシーンは俺も包帯でグルグル巻きにされてぇ〜!と心の中で地団駄を踏んでしまうほどだった。 ふぅ〜。ヴィッキー・チャオが完全に格下みたいになっているあたりがなんだかスリリングでよかったと思うし、 そんな彼女、いや小喬をめぐって後篇、男たちがどんなせめぎ合いを見せるのか、コイツは今から楽しみだ! と、けっきょくナンダカンダと言いながら後篇が楽しみで仕方ないワケで、ボクのように映画をキッカケにして、 「三国志」に興味を持って読み始めたという人だってきっといるに違いないしいずれにせよ観なきゃ損な1本! とにかく、せっかくなんだし春までに「三国志」読み終えないとな。ってまた居残りになるような気もするけど? [ 新宿東亜興行チェーン ほかにて公開中 ] |
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