瓶詰めの映画地獄 2009

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help リーダーに追加 RSS 続・ALWAYS 歌舞伎町でエロ 『Mの呪縛』+傑作ピンク映画三本立

<<   作成日時 : 2009/01/15 02:00   >>

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ずいぶん前から予告篇が流れ、今週末よりついに公開される話題の邦画パニック大作 『感染列島』。
ヤタラTV向けなキャストに微妙な感じを覚えながらも面白そうだし一応観に行くつもりでいるんだけど、
しかしこの映画を監督したのが誰かを知っている人って映画好きの中でも少数なんじゃないだろうか?
その人、瀬々敬久(ぜぜ たかひさ)監督は、去年だと渡辺淳一原作・小島可奈子主演の 『泪壺』 とか、
スポ根ドラマ 『フライング☆ラビッツ』 なんて映画も撮っていたんだけど、元は 『雷魚』 や 『肌の隙間』
『サンクチュアリ』『刺青 堕ちた女郎蜘蛛』 など、とにかく“男と女”の話を描かせたら抜群てな人で、
それもそのハズ、彼はかつていわゆる“ピンク映画”で腕を鳴らし、90年代には佐藤寿保、サトウトシキ、
佐野和宏らの監督とともに“ピンク四天王”と呼ばれて“一般の”映画ファンからも人気を博したという方。

で、おそらく彼らを機に90年代以降ピンクの中でも作家性の強い映画が諸々取り沙汰されるようになり、
成人映画館を飛び出して一般の劇場でも上映されるような作品がチョイチョイ現れることとなって、今や、
ピンクといっても色目で見る人は少なく(多分)、その流れが今もつづいているといった状況なんだけれど、
しかし、ボクなんかもそんな時代の流れを受けてピンク映画に多少触れるようになったというその典型で、
故・林由美香の追悼上映ポレポレのピンク特集シネマヴェーラのロマン・ポルノ特集等へ行ったりし、
そしてそんな話をツラツラと何度かブログに書いてピンクがどーのポルノがどーのと語っていたりしながら、
実は今までボクは成人映画館には一度も行ったことがない。別にあえて行かなかったというワケでもなく、
そしてボクだけじゃなくきっとそういう人は多いと思うんだけど、しかしこれはハッキリ言って大いなる矛盾。

つまり、ピンクというのはあくまでエロを求めて成人映画館に来る観客のニーズに応えて創られるもので、
たとえ作家性がどーのと言われて一般劇場でもかけられ高い評価を受けてそれはそれでよしとはしても、
じゃあそこでピンクに触れた客が成人映画館まで流れて来なけりゃけっきょく話は本末転倒というワケだ。
まぁボクみたく性春期が80年代後半という世代以降なら、エロはもっぱらAVに求めるってのがフツーだし、
だから、何もワザワザ映画館にまでエロを求める必要もないというそうした時代的事情はあるんだけれど、
しかし、やっぱり成人映画館に行ったこともないのにやれピンクだポルノだとわかった風な顔して語っても、
あまり説得力はないような気がしなくもなく、本当は俺にピンク映画を語る資格なんてないんだよなぁ〜と、
実は前々からボンヤリと思っていたのだ。というワケで、急に思い勃ちボクは成人映画館へ行くことにした。

「新東宝映画」製作のピンク作品でありながら、原作が団鬼六という大家だからか(原作料が凄い高そう)、
年に1本くらい一般公開されるその新作を観るのに併せ、新宿の成人映画館でピンクを3本観てきたのだ。
まぁ成人映画館でピンク映画を観るのは初めてと言いながら、実はかつてボクは成人映画館で働こうとし、
そして面接で落とされたという経験はあり(働きたかったな…)、今や風俗店に入るところを人に見られても、
そんなの別になんとも思いはしないんだけど、やっぱり初体験というのはいつだってなんだって緊張する♡
出かけたのは南口にある「新宿国際名画座」。いやぁ〜面白かった。こないだの土曜日に行ったんだけど、
客はヨレヨレのじじいか疲れたサラリーマンばかり10人チョット。誰1人上映中にケータイをつけない代わり、
ほぼ全員が上映中、タバコに火をつけるという。住所は新宿3丁目。これゾまさしく、リアル三丁目の夕日!

新宿南口と言えば、今やすっかり小洒落て若者が集うスポットみたいな感じになっているけど、その昔は、
きっと一帯がこんな雰囲気だったんだろうなぁ〜と、もしそんな南口界隈の往時の雰囲気が知りたければ、
「名画座番外地」(川原テツ著)という本を読むとよくわかるんだけど、とにかくこれはもう一つの文化遺産だ。
こんな“いなたい”というかブルージーな空間が今も大都会の一隅に残っているというのがなんともうれしく、
喩えは若干オカしいんだけど、なんか久々にカンボジアとかバングラデシュに初めて行った時と同じような、
ゾワワと全身総毛勃つような感覚を覚えて、タバコ臭いけど静かだし(全員寝てた)女なんザ1人もいないし、
1800円でエッチな映画が3本も観られてこんだけリラックスできればケッコウおトクだよなぁ〜とそんな気も。
まぁとは言え、やはり体質なのか習性なのか、映画が始まれば普段とまったく同じ感覚で観てたんだけど。



1本目は、『ノーパン風俗 しゃぶる!』(’00/監督:渡邉元嗣)。ピンサロに勤め始めた流れ者の女の子が、
ひょんなキッカケでフシギなピンク毛の子と出逢い、意気投合して彼女も一緒に働くようになるんだけれど、
実は彼女は口技でインポどころかすべての病を治してしまうという超能力の持ち主で店は瞬く間に大繁盛。
彼女の本当の正体は天使で、やがて悪魔だとかヴァチカンだとか、世紀末チックな要素が話に絡んできて、
いつしか場末のピンサロがミレニアムを前にした神と人間との契約の舞台になるという風俗SFファンタジー。
…って書くとなんか壮大な気もするけど要はチープな内容で脚本は誰かと思えばなるほど中野貴雄だった。
主演の子がそんなに可愛くなかったし話もツマラなかったけどまぁこんなモンじゃないか?(としか言えない)

2本目は、『ノーパン通勤 脱がせて!』(’00/監督:田尻裕司)。これは予想した通りにピンク云々を超えて、
フツーに映画として傑作だった! それもそのハズで本作を撮った田尻裕司という監督がまた、先に書いた、
“ピンク四天王”を継いで今度は“ピンク七福神”と呼ばれる現在のピンク映画を支える新世代の内の1人で、
以前、ポレポレの特集で佐々木ユメカ主演の 『痙攣』 という作品を観たんだけどそれも相当の傑作だったし、
人生に大した目的もないただ痴漢が趣味の青年、痴漢をキッカケに知り合い婚約者がいるのに彼と遊ぶ女、
都会に漂う人生の空虚感や倦怠感を人物のふとしたしぐさとか表情からさりげなくすくい取る演出が秀逸で、
1本目みたいにカラッとしたエロじゃなくただ生々しい感触があってなるほどさすがだなぁ〜という感じだった。

3本目は、『ノーパン女医 すけべな診察』(’98/監督:北沢幸雄)[写真トップ]。ノーパンて書くの飽きた……。
若い男が何者かに突然、拉致されるんだけど、彼が連れていかれるのはどこか病院で、その病院はなんと、
近々、地球に衝突するという彗星の軌道をなんとかズラすために有能な人間を集めて、快楽を念力に変える、
セックス・サイコキネシスを研究しているという施設だった!(…) とまぁ基本はナンセンス・コメディなんだけど、
しかしこの映画はメインの女優さん(倉本梨里)の体の撮り方がヤケにエロく、3本中イチバン、クララが勃った。
それに、メインの男女がクライマックスでようやく絡むんだけど、そのラスト1発までの運び方がケッコウ巧くて、
恋愛物として意外によくできていたし最後には少しキュンとしてしまった。倉本梨里ってHな体してたなぁ〜♡


というワケで、国際名画座(“国際”ってつくのが昭和だね)で3本観た後、チョット一服してから(帰れよ)次は、
歌舞伎町の新宿オスカーへ場所を変えて、先に挙げた団鬼六映画の最新作 『Mの呪縛』 をレイトショーで。
新東宝映画の団鬼六原作シリーズも、『紅薔薇夫人』 『鬼の花宴』 に次いで早くもこれが3本目なんだけど、
本作も予想通りそんなに面白くなかったとは言え(だけど観る!)前の2本よりはまだよかったような気がする。
フリーカメラマンの男が取材中、街中で喪服の貴婦人をカメラ越しに見かけて女の底知れぬ色香の虜になり、
諸々の後2人は関係するんだけど、ある総合病院の理事長夫人という彼女には実は奔放な男性遍歴があり、
彼女と二度目の交わりを果たした者は必ず謎の死を遂げるという妙な噂もあった。彼女は“魔性の女”だった。

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みたいな内容で、“喪服の貴婦人”というのがこれまた昭和テイストでうれしい限りなんだけど、つまりこれは、
緊縛SM物にファム・ファタール(運命の女)物を足し、そしてなぜか、ホラー風味を加えたミステリーなんだけど、
正直、演出にこれという新味がまるでないためにミステリーとしても愛のドラマとしても今一つインパクトがなく、
それこそ緊縛とか要らなくない?といった感じでやはり前2作同様、映画が設定負けしているという感じだった。
しかしまぁ、共演の長澤つぐみが可愛くてエロくて最高だったし、あんまり魔性という感じじゃなかったんだけど、
新人・成田愛のポッチャリ巨乳というフカキョン体型も個人的にはストライク(フカキョンのドロンジョ、エロすぎ♡)、
とにかくあくまでピンク映画として観たなら本来の役目は充分に果たしていたと言っていいんじゃないだろうか?



あ〜疲れた……。さすがひと晩にピンク映画ばっかり4本もつづけて観ると逆に萎えるな。モ〜お腹イッパイ。
だけど楽しかったし、新年早々週末にピンク映画4本観てる36歳っていい塩梅にサイテーでいいじゃないか!
いいんだ! 今年はもう女にモテようなんてゼッタイに思わないんだモンね! どーせ俺に寄ってくるのなんて、
甘やかせばすぐにツケ上がる自意識過剰の薄らバカみたいな女ばっかりだし2009年はこの路線でいくんだ!
…なんてことを思いながら、今度のラインナップを確認しつつ、地下にある国際名画座から街中へと出た時に、
週末だったしコンパ終わりなのか男女の集団がいて男の子がポスターを冷やかし感じで眺めていたんだけど、
ボクが階段を上がってきたらなぜか全員に、しかもイッセイに目を背けられた……。それ、逆じゃねぇかフツー?
まぁいっか。とにかく邦画最後のプログラム・ピクチャー、ピンク映画はやっぱ成人映画館で観る方が楽しいネ!

『Mの呪縛』
銀座シネパトス新宿オスカー劇場 にてレイトショー公開中 ]

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