知られざる韓流!? 『下女』! 『死んでもいい経験』!

画像“韓流ブーム”が実はものスゴく
限られた範囲内での現象にしかすぎず、
それをメディアがよってたかって万華鏡で
拡大・撹乱させているにすぎないという真実を、
みんなはもう薄々と感づき始めている……。
まぁブームはブームとしてその経済効果も含め
よろこばしいことももちろん多いが、
それ以前から、いやそれよりもっと昔から、
韓国には“知られざる映画大国”と
称されていただけの奥深い歴史があり、
そんな文化的に肥沃で豊かな土壌こそが、
今のように多くの優秀なスターたちや映画を
輩出する下地になっているのだということぐらい、
韓流を追いかけている方々(とくにそこのオバチャン)は“礼儀”として知っておくべきだと思う。

で、それはさておき世間一般の韓流ブームとはいっさいなんの関係もなしに、
きょうも都会の片隅ではこんな企画が催されてたりするのである!
京橋にある映画美学校で開催の、
「知られざる韓流 キム・ギヨン特集」だ。
会場はもちろん全回満席・立ち見・座り込みの大盛況!
観たのは 『死んでもいい経験』(1988-95)と、知る人ぞ知る怪作 『下女』(1960)。
2本とも、唸るばかりの傑作だった……。

『死んでもいい経験』 の、
こどもを産めないばかりに夫とその両親に捨てられた若い女と、
ED亭主を見限って狂ったようにいろんな男を喰いまくる中年女との、
まるでブルドーザーのように男たちを蹂躙してゆくその暴走ぶりのエグさを見よ!
静と動、タイプの違うふたりの女の飢えと渇望のドラマという点では、
これまた近代韓国映画の隠れた傑作 『301・302』 を思い出し、
映画的スピード感や演出的リズム感など微塵もないが、
その痛快な肉食獣的豪快さはまさしく韓国版 『テルマ&ルイーズ』!
殺るか殺られるか、食うか食われるかふたつにひとつ、
動物学的恋愛食物連鎖、男と女の弱肉強食コリアン 『ドイツチェーンソー』!
ブタの頭! いななく馬! 指を食べるこどもたち!
殺したい相手の気を逸らすにはとりあえず鈴を鳴らせ!
そのあまりにあまりな表現方法のアヴァンギャルドぶりは、
『サテリコン』 も 『エル・トポ』 も裸足で逃げ出す映画の極北!
『ハウス』 に 『シベ超』、『ねらわれた学園』、エトセトラエトセトラ……。
数々のカルト映画の記憶を引きずりながら炸裂するこれぞ真の映画的魔力!
凄すぎる!(高田風に) そして、「昂奮すると、のどが渇く…」(観た人にしかわからない)

戦後韓国映画の“怪物”と謳われた、
キム・ギヨン監督(1919-98)事実上の代表作、『下女』 も相当凄い!
下女(つまり女中)とほんのデキごころでヤッてしまったブルジョワ音楽家が、
なによりも儒教の精神と世間体を重んじる韓国社会に身を置くからこそ堕ちてゆく、
底ナシ泥沼昼の帯ドラも顔面蒼白の家庭内トルネード無間地獄!
とにかく女中を演じた女優がヤバイ!(写真!)
スクリーンに初登場する一瞬で、
伽椰子と貞子にさえ小便をチビらせる映倫コードぎりぎりの湿ったオーラを放ってしまう!
本当に怖いのは幽霊や悪魔ではなく怨念の権化と化したアナタのそばにいる女!
それでも男は、それでも男はヤッてしまう! そして、ヤラざるを得なくなる……。
男は永遠(とわ)を女の“なか”に追い求め、そんな男を女は“なか”で喰い尽くす!
これぞ純愛! こっちが「助けてください」だ!
世界が認める現代韓国映画の気鋭、
キム・ギドクの傑作 『魚と寝る女』 のラストの答えがここにある!

とにかく観れない人は残念至極!
DVDなんて出てません!
行儀のいい恋愛なんてクソ喰らえ!
キム・ギヨンがネチッこ~く描いた男と女の壮絶肉弾バトルに見る、
大陸的喰いっぷりのよさと民族的バイタリティこそボクらが観たい真の韓流!
キム・ギヨン凄い! もう堪忍してぇ~!!!

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