ミセリの方がよっぽど悪魔!? 『コンスタンティン』

画像映画館やTVスポットで本作の予告篇を観た人のほとんどが、
あからさまに 『マトリックス』 シリーズのリピーターを狙った
二番煎じ的な印象をこの映画に感じたことはほぼ間違いない。
かく言うボクも、
普段映画を観る前にさほど情報をかき集めたりはしないので、
これがいったいどんな類の映画なのかサッパリ見当がつかず、
公開直前になってやっとこ、
『マトリックス』 に 『ディアボロス 悪魔の扉』 を足して
『エクソシスト』 で割ったような作品だろうぐらいに値踏みをしていた。
ところがこれが観てみると、まったくその程度どころか、
むしろ 『マトリックス』 に 『ディアボロス』 を足して(ここはいっしょ)
『ゴーストバスターズ』 で割っただけの、
本当にただそれだけの説明ですんでしまう程度の映画だった!

余命1年との宣告を受けた、エクソシスト探偵コンスタンティン。
ある日、“この世”に侵入しようとしている魔物たちの存在を知った彼は、
双子の妹を亡くした女刑事アンジェラとともに、
魔物たちが企む巨大な陰謀に立ち向かってゆく…。
ボクがこの映画に対して何より「それはマズイだろ?」と感じたのは、
主人公が“肺ガンに侵された黒スーツのエクソシスト”という、
どう考えたって“B級路線”でしかありえない設定の物語に、
何か“A級”的なスタイリッシュさでも醸し出させようとして躍起になっているそのイタイタしさ。
チャチなCGにも、こだわっているようでまるで中身のスカスカなセリフの応酬にも、
映画的な奥行きというものはいっさいなく、ただひたすら時間とともに物語はヌルくなってゆく。
これは、初めから“B級映画をA級予算で撮った”『キル・ビル』 とはまた違った方向性の見失い方。
そしてなんと言っても、
CGで細かに描かれるわりには随分アナログな方法で退治される悪魔たちにはなんの迫力もなく、
しかも圧倒的に弱い! おそらくキアヌでなくとも曙だって余裕で勝てたことだろう。
これなら、セ・リーグ開幕たった2週間で2回も敗戦投手になったクセに、
番長・清原をさしおいて一番風呂で鼻唄を歌い(ちなみに曲は「カントリー・ロード」)、
あげくはクビになっても家族を呼んで浅草を観光、乗った人力車を図々しく30分も時間延長して、
おまけに寄ってきた記者に対して「オレはミセリじゃない」と言い放ち、
滝鼻オーナーに、「社員で言えば、採用ミス」とまで言わしめた、
先日、開幕15試合という前代未聞、球団史上最速で巨人を電撃解雇された外国人投手、
ダン・ミセリ(34)の方がよっぽど悪魔のような人間である。
わざわざ魔界から遠路はるばるお出でいただかなくても、この世に悪魔はいくらでもいるんである。
それにこの映画に出てくる悪魔たちは、言うほど悪いことはしちゃいない。

とにかく、仲本工事の体操スタイルで水に浸けられるティルダ・スウィントンを、
できればボクは見たくなかったし、
ピーター・ストーメアが裸足に白スーツで出てくるあたりで本作はもうコメディとしか言いようがなく、
そして、「キミ、普段タバコ吸わないでしょ?」としか思えない、
キアヌ・リーヴスのヘビースモーカーぶりもまるで様になっちゃいなかった。
ボクはまったくタバコを吸わないので、余計にそれが気になって仕方なかったんである。
1年に何10本も映画を観て、ホントに心に残る映画なんてそんなにはないものだけど、
逆にここまでストレートにつまらなかった映画というのもそれはそれで珍しい。
(でもここまでいろいろ書いていたら、なんかスゴく面白い映画だったような気もしてきた…)

とは言え、映画の好みも人それぞれ。
これを読んで、逆に「面白そう」と思ってもらえたなら、それはそれでとても有意義なことだ。

最後に、レイチェル・ワイズが主演の映画を、ボクは本当に久しぶりに観たような気がする。
今じゃすっかり研ぎ澄まされてハリウッド然とした女優になってしまったけれど、
ボクはまだイギリス映画にたくさん出ていて、二の腕がムチッとしてた頃の彼女の方が、
好みだったな。

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