この春の おススメ 『恋は五・七・五!』!

画像ひょっとするとこれは、
矢口史靖の 『スイングガールズ』 と同じぐらい、いや!
それ以上にもっともっと大騒ぎされてもいいぐらいの、
そして、本作を観ようかどうしようか迷っている人がもしいたら、
高い交通費を叩いてでも絶対に観た方がいいと完全保証できる、
明るく前向きで痛快な
爆笑の連続確実の文化系青春映画の大傑作だ!
この映画の面白さが口コミで拡がって、
上映終了間際に立見が出ることは今から予想できる。
観るなら今のうちだ。
かく言うボクも、ニッポン放送の 『ラジオビバリー昼ズ』 で、
高田文夫御大がこの映画のことを口にしていなかったら観ることはなかったかもしれない。
たとえIT不在でも、こうして大衆文化の輪は着実に拡がってゆくのである。

さて、誰ひとりとして気づいてもらえなかっただろうが、
今回の記事のタイトルもボクなりに五・七・五調にしてみたんだけど、
見てわかるとおりボクにはこういう俳句だとか短歌、川柳を練るようなセンスはまったくもってない。
(じゃあほかになんのセンスがあるんだと言われても泣きそうになるけど…)
ただひとつだけ告白すると、
実はボクもずっと昔、伊藤園“お~い お茶”の俳句大賞に1回だけ応募したことがある。
もうどれぐらい前かも忘れてしまったのでどんな句を練ったのかさえ全然憶えていないけど、
とりあえず、季語なんて知らなかったことだけは記憶している。
書いててものすごく恥ずかしいけど、
実はボク以外にも、伊藤園に応募したことを、
ひとり胸の内にしまってひっそりと人生を送っている人は相当数いるんじゃないだろうか?
確かに俳句を練るなんて、若い身空で堂々と人に言えるようなことじゃない。

この映画は、そんな一般には年寄りの趣味ぐらいにしか思われない
俳句の出来を競い合う全国大会に挑んだ5人の高校生たちの、
ひと夏の心の成長と甘酸っぱい恋の経緯を描いた至極爽やかな、
でもちょっとだけイカ臭さも漂うでもそこが男の機微をくすぐる後味も清々しい青春映画の良心作。
要は、野球でもサッカーでも音楽でもマンガでもバイクでも俳句でもなんでもいい、
とにかく何かひとつでも打ち込めるものを持っているヤツは、
そうじゃないヤツとは顔つきがまるで違うんだと大上段に謳い上げる(もちろんその後の人生も)、
最近の日本映画には珍しく直球ストレートなメッセージを持った1本。
なんだかんだといつもブログに書いてはいるが、基本的にボクはこういう映画が大好きなのだ。
そしてこの映画は、
出てくるキャラクターすべてがこちらの笑いのツボを心得ていてあまりにも面白すぎる!
例えば 『ウォーターボ-イズ』 なんかでは、
竹中直人ひとりの独壇場しか記憶に残らなかった感じだけど、本作では、
全篇ただのひとりもキャラをムダにすることなく一定のテンポのままラストまで笑わせてくれる。
とくに杉本哲太がこれほどまで笑いの“間”を取るのに長けている役者だとは夢にも思わなかった。
もたいまさこと柄本明の昭和のバラエティ風味のベタな使い方もかなり絶妙。
敵方の嫌味な俳句少年がメガネを上げるときに立てる“音”にまでこだわるその徹底ぶりは、
もう映画の枠を超えた職人芸としか言いようがない。
でも、何よりこの映画の一番素晴らしいところは、
五・七・五の17語という少ない言葉で作者の心情や目にしたものの彩りを余すとこなく伝えるという、
俳句の“本質”をきっちり映画へと拡大解釈して作っていること。
全篇に感じる心地好いリズム感はまさにそれ。
劇中随所に入れられる空の青や草木の緑や学生たちの夏服の白も、
映画の“季語”としてその機能を存分に果たしている。
そして、大団円で出てくる、「楽しくなければ俳句なんて作る意味ない!」というセリフは、
そのまま荻上直子監督の映画製作に対する姿勢を端的に言い表しているようにボクには思えた。
おそらく監督は、『誰も○らない』 のような作品が大キライに違いない。

確かに、矢口史靖と周防正行のいいとこ取りをしている感は否めないし、
このタイトルだけで観たい映画リストから外してしまった人も少なからずいるだろう。
あまりの直球さに気恥ずかしさを感じて引いてしまうという向きもあるかもしれない。
でも、それらさえも脚本の段階で考慮に入れて物語を語り切るこの監督の、
女性ならではのしなやかさとしたたかさは並大抵の器量ではない。
ボクが思うに、この人はきっと宮部みゆきタイプの女性だと思う。

とにかく! この春どんな映画よりもおススメとさえ言えるかもしれない、
こちらも男性客の視線を考慮に入れて完璧に計算された、
孤独な30代にはあまりにまぶしすぎる真っ白なブラウス!
そして! 主演の関めぐみの爽やかな色気とパンチラも目に焼き付いて離れない、
四の五の言わずにカッ飛ばすきょうの松井のホームランのように胸のすく特大級の1本!

絶対に、絶対に観た方がいい!
最後に一句、
『アビ○イター』 観るなら 『恋は五・七・五!』!

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