ミラの第一子出産祝いとして快作! 『バイオハザードⅢ』

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まだまだ映画を知識として吸収しようとしていた頃は、
1本の映画を観たら、せめて監督の名前くらいは憶え、
そんなデータが増えてくことがうれしかったモンだけど、
今や、年間公開される映画の数も尋常じゃない量になり、
したがって、洋の東西を問わず知らない名前の監督も増えて、
もう最近じゃ新しい監督の名前などまったく憶えることができない。
当然、監督の前に役者の顔や名前も映画観終わった瞬間すぐ忘れる。

だから必然的に昔から知った監督の名前で観る映画を選ぶことが多く、
それはそれで迷わなくていいから楽と言えば楽なんだけど、そんな中で、
ふとこんな言ってみれば取るに足らないシリーズ映画のクレジットの中に、
昔憶えた監督の名がひょいと出てきたりすると「オッ」とつい気にしてしまうワケで、
それが今回、この人気シリーズの第3弾 『バイオハザードⅢ』 を撮ったラッセル・マルケイ。

とは言えラッセル・マルケイつったって、ボクが辛うじて知っているのは、
壮大な歴史絵巻とケレン味溢れるSF活劇の融合で一躍その名を知らしめた、
クリストファー・ランバート主演の 『ハイランダー 悪魔の戦士』(’86)ぐらいなモンで、
昔よく日曜洋画劇場とかで流れていたような記憶があるんだけれど、こないだ、
しっかり観てみようと思いDVDを借りてきたら、2時間スヤスヤ寝てしまった。
いや、映画の名誉のために言っておくとそれはツマラなかったからとかそうじゃなく、
80年代の映画はだいたい今観れば眠いという不文律みたいなものがあり・・・すんません。

で、現在この 『バイオハザード』 シリーズの製作総指揮である、
確かチョット前までは単に“ポール・アンダーソン”て名前だったのに、
ポール・トーマス・アンダーソンと間違えられ癪に障ることでも多かったか、
いつの間にか“W.S.”が付いてポール・W・S・アンダーソンになったこの人も(ミラの亭主)、
当然、オタク監督ぽく、ラッセル・マルケイ作品の影響を受けた1人であるということで、
ゆえに今回の登板ということに相なったんじゃないかと思われるってそれだけの話。

で、1954年生まれで現在、華の50代というマルケイ監督。
このシリーズ第3弾をどう調理したかと言えばそれは個人的には、
CGだらけでもアナログな雰囲気を損なわないアクションが観応えもあり、
期待していなかった分予想外に面白い1本に仕上がっていてうれしくなってしまった。
これで世代的共通としてルー大柴みたく、監督も再ブレイクできればいいのにネ…と、
思ってよく調べたらこの監督、意外とコマメに映画撮ってらした…知らずにすんません。

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 前作の惨劇から8年。T-ウィルスによる感染は全世界へ広がり、
 地上は至るところで“アンデッド(ゾンビ)”が徘徊する砂漠と化していた。
 クレア・レッドフィールド(アリ・ラーター)率いるラクーンシティの生存者たちは、
 砂漠で移動を繰り返しては、地上に残された物資で、生活をつなぐ日々を過ごしていた。
 一方、すべての元凶であるアンブレラ社と闘い続けていたアリス(ミラ・ジョヴォヴィッチ)は、
 生存者一団に遭遇、離ればなれになっていたカルロス(オデッド・フェール)に再会する……。

たとえ日本のゲーム界に革命を及ぼした大人気ゲームの映画化とは言え、
個人的にはTVゲームになんゾいっさい興味がないのでそのヘンはどーでもよく、
とにかく本作は90分という手頃な尺を手堅く楽しませてくれる1本に仕上がっている。
シリーズ1作目は、単にW・S・アンダーソンがバイオハザードという設定を借りて、
大好きな 『ゾンビ』 をやりたかっただけとしか思えないような作品って気がしたけど、
(しかし、ゾンビ・オタクのクセして嫁さんがミラって、世の中はどこまでも不平等だよ…)
これは往年の娯楽監督の往年の力量を思わせ、全篇に艶のある実に本格派のデキ栄え。
原作ファンはどーなのか知らないがボクはこれが3作中いちばん面白いんじゃないかって思う。

一応、このシリーズをゾンビ映画としてジャンル分けするなら、
ゾンビ映画に不可欠な、どんよりとした悲愴感はあんまり感じないし、
(カラスの大群に襲われるシーンはよかった。アンデッドカラスって言うの?)
ミラが驚異的なパワーに目醒めるって、「じゃあなんでもアリじゃん!」てやや思ったんだけど、
本当はバイクにも乗れないのに(確か)、アクション女優として看板を張ろうとするミラは、
こうした娯楽映画を見下すことなく、毎回裸になってそこが立派だとボクは思うし、
そんな華がありサービス精神もある彼女の心意気だけでこのシリーズには価値があると思う。
なにより来日時にいい感じの妊婦さんだった彼女。無事に第一子誕生でめでたいじゃないか。

正直、評価は甘いと思うんだけど、そんなミラの出産祝い的な意味合いと、
往年の監督が本領を発揮できる場が与えられるのはいいことだという意味で、
上出来のサバイバル・アクション・エンターテインメントとして持ち上げてみました。

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