映画は“面白すぎる”ワケじゃなかったけど… 『消されたヘッドライン』

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よく映画のフライヤーや公式サイトを見てると各界著名人から寄せられたコメントなんていうのが載っていて、
政治家の人のコメントも今や珍しくはないんだけど、そんな中、最近よく見かけるなぁ~という気がするのが、
社民党党首の福島さん。確か 『スラムドッグ$ミリオネア』 でも見かけたし、今回の映画にもコメントしている
プロフィールを読むと映画が好きらしいから、映画の本とか出してくれれば逆に読みたい気がするんだけども、
毎回、張り切って髪型を作っている感じなのがケナ気だし、誰を強く批判しても軽くあしらわれているところが、
オバちゃん頑張れという感じで政治家云々抜きにボクは福島さんを見るとつい微笑ましい気持となってしまう。
一方、今回の映画にコメントを寄せているもう1人の女性政治家といえば、そう、先日スペイン紙のウェブ上で、
「世界で最も美しい女性政治家」の1位に選ばれ話題になった、青森県八戸市議会議員現職の藤川ゆりさん。

本人はきっと至って真面目に頑張っているだけだろうにチョット可愛かったばかりにやいのやいのと騒がれて、
美人の宿命といったらそれまでだけど、正直、心底ウンザリしてるんだろうなぁ~と思いつつ、だけどやっぱり、
キレイな人にはどんどん世に出てほしいし、政治家にしたってポマード臭くて口の臭そうなオッサンなんかより、
可愛い人がやってくれた方がよ~し話を聞こうではないかと応援したくもなるワケで今後も頑張ってもらいたい。
で、そんな彼女がコメントのみならず特別試写会にも呼ばれたのが本作、『消されたヘッドライン』 ということで、
その時のマイクの持ち方が少しエロいとかって週刊誌に出ていたんだけどそれって撮り方じゃん!と呆れつつ、
しかし確かにマイクをそんな両手の指先だけでソフトに持てば♡というしだいで思わず1冊買ってしまった(ウソ)。
美しすぎるのも難儀だ。だけど、映画が面白すぎるワケじゃなかったのは残念。映画は面白すぎてくれないと!



なワケで、ラッセル・クロウVSベン・アフレックという意外といえば意外だけど微妙といえば微妙な顔合わせで、
映画として規模が大きいのか小さいのかイマイチよくわからずにだからこそ逆に観ようという気にもなった本作、
とりあえず、話のスケールだけは大きかった―。ワシントンD.Cで、二つの事件が相次いで起こる。マズ一つは、
ドラッグ中毒の黒人少年の射殺事件で、そしてもう一方は、国会議員スティーヴン・コリンズの下で働いていた、
女性職員ソニア・ベイカーが地下鉄で転落し、死亡したという事件。ソニアがコリンズの愛人だったことが判明し、
事件は当然、大スキャンダルに発展する。ワシントン・グローブ紙の叩き上げのベテラン記者カル・マカフリーは、
ウェブ版記者デラ・フライと組んで双方の事件を追うウチ、警察や各紙も気づいていない関連性に行き当たるが、
しかし2人が追いかける真相の先には、ある民間軍事企業と国家権力の癒着という、怖るべき闇が待っていた。

で、コリンズ(アフレック)とその妻、そしてカル(クロウ)の3人は大学時代からの仲間で、やや複雑な関係にあり、
そしてコリンズがある民間軍事企業の歪んだ実態を議会で追求していたことから、ソニアの突然の奇怪な死は、
彼を陥れるための罠だったのではないかという話となって、カルは友情と記者魂の間で事件を追いかけるという、
大まかに言えばそんな流れなんだけど、冒頭から展開はスピーディーでよどみがなく、グイグイ話に惹き込まれ、
情報量が多いにもかかわらずスッキリまとまっていれば、アフレックだけは若干ミスキャストな感じもしたものの、
クロウほか役者はみんなよく、基本的には時間イッパイ楽しめる、中量級の政治サスペンスに仕上がっている。
だけど、あくまで個人的にはもう少し硬派でゴツいような感じを期待していたから、このよどみのなさというのか、
イギリスのTVドラマのリメイクらしいけど確かにドラマっぽいよな…という感じで少々喰い足りなかったのも事実。

元は6時間の話を2時間強に収めなければならないワケだから、多少のご都合主義は仕方ないと思うんだけど、
そこでカルとコリンズとその嫁がモトは大学の仲間というのが、なんかご都合主義上等という感じで興醒めだし、
もっと言えば、その設定が、ドラマ全体をよりマイルドなものにしている元凶のような気もして、そこは思いきって、
基本の人物相関図を一から作り直してもよかったんではないかと。カルとコリンズは他人でもいけたんじゃない?
元々、『ブラック・セプテンバー/五輪テロの真実』 や 『運命を分けたザイル』 といったドキュメンタリーで知られ、
そしてウガンダの“食人”大統領アミンを材に 『ホステル』 を撮った、『ラストキング・オブ・スコットランド』 の俊英、
ケヴィン・マクドナルド監督の演出も、正直、ハリウッドの水に呑まれてタマを抜かれてしまったような印象だった。
定員入替制の劇場じゃなかったからもう1回観ようかな…とも考えたんだけど、そこまでの映画じゃなかったかな。


そんなことよりこの映画は、叩き上げのベテラン新聞記者が主人公ということで、ネット社会の拡大と浸透による、
新聞など、いわゆる紙媒体の衰退とそれに伴う弊害について少し言及しているようなところもあり、そして反面で、
主人公がネット頼りの女性ブロガー記者を引っ張り廻し、情報は自分の足で稼ぐべし!と現場主義を叩き込んで、
彼女を一人前のジャーナリストに育ててゆく…みたいな横軸があるんだけど、確かにたかが映画の感想とはいえ、
こうしてネットで文章を書いているとわからないことがあってもすぐに調べられ、要はさっきまで知らなかったことを、
さも前から知ってたかのように書こうと思えば簡単に書けるワケで、しかしその短絡さってケッコウ危険だよな、と、
単にネットで情報を得るだけじゃなしに、得た情報を自分の中で精査する能力も培わなくては意味がないよな、と、
自身のブログ生活を振り返りそんなことも痛感したしだいで。まァ、今日びは紙媒体も胡散臭いのが多すぎるけど。

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