祝!2016リオ・オリンピック決定に便乗せよ! 「ブラジル映画祭2009」!

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仮に日本で開催されるにしても何も45年前にやったばかりの東京でやる必要はないと考えていたクチなので、
今まで一度も開かれたことのない南米での開催が決まって本当によかったと個人的には思っているんだけど、
プレゼンでどんなオリンピックを開きたいかという具体的な構想を語っているのは日本ぐらいの様子だったから、
意外と大穴で東京になるかも?なんて思ったりもしていれば、やっぱり支持率5割以下じゃ厳しかったんだろう、
決まった瞬間のあのブラジルのナントカビーチへと集まった人々の熱狂ぶりを見たら、そりゃ東京が落ちるのも、
目に見えた結果だったワな…と招致には断固反対だった、というより招致が成功したりすれば今度こそ東京が、
都知事の“庭”になってしまうと色メガネで危惧していた者には、ホッと胸をなで下ろすような今回の決定だった。
まぁ何もかもアンチ石原というワケじゃないし、ソモソモ7年後に東京にいるかなどわからない身とは言いながら。

けっきょくオリンピックが東京に決まったからといってそれで我々都民の生活や日本の何が変わるというのか?
要は上手に夢を見せられなかったことが、支持率5割以下、ひいては招致失敗のなによりの原因じゃないかと、
ボクなんかは思ったりするんだけど、そりゃそうだよね。これだけ世の中景気が悪化し生活は苦しくなる一方で、
誰もが疲れ切り下を向いてる時にオリンピックとか言われても、どうせまた一部の人間が得をするだけだろ?と、
そりゃどこの国になってもコトは同じとはいえそんな風にスネてしまうのだってこんなご時世じゃ仕方ないワケで、
そこでさらにあの都知事の顔を見ていると、とてもじゃないけどそんな夢を見るような気分にはなれないっていう。
それに開催予定地の話にしても東京といったって西は八王子まで広いんだから何も湾岸地域ばかりじゃなしに、
多摩でもやるように考えればよかったのにと思うしそのヘンも招致運動が盛り上がらなかった一因じゃないかと。

だいたいブラジルは治安が悪いだなんていうけど、逆に治安が悪いからこそ積極的に国際舞台へと祭り上げて、
ヨソからそんな風に思われていることがいかに恥ずべきことかと意識を変えさせることが大切じゃないかと思うし、
2年前の2014年にはワールドカップもあるのにブラジルにそんな金あるの?という意見も根強いみたいなんだが、
ブラジルでサッカーの大会を開いて失敗するハズないんだから、その勢いでオリンピックもイケるって見方もある。
というより、新興国の未来に身を委ねなきゃならないぐらい先進国はどこもダメという世界事情が本当なんだろう。
とにかく、マズはおめでとうブラジル! 祝・2016リオ五輪!ということで、これで今後いよいよ勢いを増すハズの、
ブラジルの昨今の元気ぶりは、実は映画を観るだけでも一目瞭然であり、それを証明するように毎年やっている、
「ブラジル映画祭」に出かけてボクは、あ~日本はとっくに映画でもブラジルに負けてたのね…と痛感したワケだ。



2005年から数えて今年で早くも5回目になりながら、タイミングが合わないなどで今までなかなか行けなかった、
この「ブラジル映画祭」。近年、南米映画が盛り上がりを見せているということぐらいは多少知ってはいたものの、
だからといってブラジル映画と言われてもそんなにアレコレと思いつくワケじゃなく、今回のラインナップはまさに、
そんなブラジル初心者からきっとディープなブラジル好きまで、幅広く楽しめるものになってるんじゃないかと思う。
『セントラル・ステーション』 や 『モーターサイクル・ダイアリーズ』 のウォルター・サレスとか、『ナイロビの蜂』 や、
『シティ・オブ・ゴッド』 のフェルナンド・メイレレスのような作家性の強い監督の映画なら日本でも人気があるけど、
その国の本当の素の表情を知りたいんだったら、やはり、純粋な娯楽映画が最適じゃないかとボクは思うワケで、
そんな中、一発目に観たのが本国じゃメガヒットだったという抱腹絶倒のホーム・コメディ 『続・逆転夫婦!?』(’08)!

“続”なんだから当然、『逆転夫婦』(’05)という前作がありソチラは残念ながら都合で観られそうにないんだけど、
しかしどちらから観ようがどちらだけ1本観ようがいずれにしろ楽しめるのがこういう娯楽映画の素晴らしいところ。
話自体は前作同じ、とある熟年夫婦の体がある日突然入れ替わってしまうという日本の 『転校生』 もびっくりの、
ハッキリいって今ドキ!?という感じのベタな着想ではあるんだけど、そんな夫婦の1人娘も妊娠しちゃってさァ大変、
逆転夫婦のドタバタを痛快に見せながらそれらの話がいつしか途轍もないハッピーエンドにつながってゆくという、
まるでインド映画みたいな楽しさや幸福感があって、さほど期待していなかった分ボクはすごく感動してしまった!
続篇ということもあり夫婦を演じた2人の俳優の芝居がかなりしっかりしているから映画には実に安定感があるし、
笑いの練り方もキッチリ万国共通を狙ってやっぱ映画における笑いの基本はこれだよね…と感心するほどだった。

サッカーのシーンとかエアロビのシーンとかただでさえ鉄板で笑えるような最高に面白いシーンが随所にあって、
会場にはおそらくブラジルの人も含めてケッコウ外国人が多かったんだけれど彼らの笑い方がまた半端じゃなく、
その笑い方の豪快さにコチラはさらに笑ってしまい、独りでいることも忘れ本当に声を上げて大爆笑してしまった。
こんな映画こそ疲れた時とかに何度でも観たいと思えるような真に上質なエンターテインメントに仕上がっていて、
ブラジル人の人生観や男女の価値観の違いなどもサラッと織り込まれた本当に万人におススメの娯楽作だった!
というワケで、あまりにも気を好くしたためつづけてもう2本ほど観たんだけど、次に観た映画 『星の導き』(’07)は、
今度は、うってかわってしんみりするような人間ドラマ。大都市サンパウロに生きる人々の孤独を綴った群像劇で、
ブラジル版 『クラッシュ』 のような映画だったんだけど、個人的には、コチラの方があざとくない分好きになれたな。

どこの国の大都市も変わらない稀薄な人間関係の中で生きる人々の孤独というテーマも普遍的でわかりやすく、
しかしそれを上から目線で描いたりせず等身大に見据えて悲劇的エピソードもあるけど後味は決して悪くはない。
ちょうど今やっている 『正義のゆくえ』 みたいな作家的誠実さが全篇に漂っていてこれもかなりのおススメだった。
そしてラストの1本は 『下水って、匂う。』(’07)っていうまた変わったタイトルの今度はシュールなブラック・コメディ。
主人公は骨董商の男なんだけど、排水口から漂ってくる匂いに過敏な彼は、街のファーストフード店で知り合った、
若い女のコのお尻に魅了される内にどんどん気が病んでゆき、そんな彼とクセのある妙な客たちとの丁々発止が、
暗喩的ユーモア満載に展開するという。新劇が好みそうな意味不明な内容で、正直、途中でウトウトしたんだけど、
気どった作家臭まではフシギと感じず、人間の飽くなき欲望をめぐる寓話として、これはこれでそれなりに楽しめる。

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↑写真の左がその女のコなんだけど、彼女が本当に後ろから鷲づかみしたくなるようなイヤラしいお尻をしていて、
ボクは日系ブラジル人の女のコなら知っているけどやっぱブラジルはいいな~♪とそこになぜか感動してしまった。
とにかくブラジルは女性がキレイだというしまぁオリンピックはともかくその事実をいつかこの目で確かめてみたい!
ブラジルでも日本のアニメソングが今大人気らしいから、アニソンの1曲も歌えば意外にモテるんじゃないだろうか?
その前にはマズ、ブラジルの映画をアレコレと観て、日本の裏側に暮らす人々について少しでも知ることが重要だ。
なにしろ、南米初のオリンピック。ブラジル映画の今後ともども、どんなオリンピックになるのか今から楽しみだよネ。
というワケで、冒頭、まるで慎太郎憎しみたいな感じでなんの根拠もないことをツラツラと書いてしまったようだけど、
しかし似たようなことを考えている人ってケッコウ多いんじゃないかとボクは踏んでいるんだが、さてどうなんだろう?

「ブラジル映画祭2009」
渋谷シアターTSUTAYA にて10月9日(金)まで開催 ]