「学生残酷映画祭」再び! 『ソウ・ザ・ファイナル 3D』&『クレイジーズ』

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宣伝させていただきたい! といっても今回は自分の映画祭、「トーキョー ノーザンライツ フェスティバル」じゃなく、
個人的にはボクが現在、日本で最も熱い視線を注いでいる映画祭、そう! 「学生残酷映画祭2010」についてだ!
「学生残酷映画祭」とは、東京近県のとある大学へ通う、ホラー映画をこよなく愛する1人の学生が、たった1人で、
それも「ホラー映画を盛り上げたい!」というただそれだけの情熱でのみ立ち上げた、学生による、学生のための、
学生だけで作られる日本初の学生ホラー映画祭。去年の12月5日、洒落た若者たちで賑わう高田馬場の片隅に、
ホラーという世間からは甚だ白眼視されやすい、もはやこの国では死に体の映画ジャンルに孤高の情熱を傾ける、
ごく稀な若者たちが集っていたことを知る人はそうはいるまい……。実はボクもその直前までは全然知らなかった。
それが、ある縁で去年の栄えある第1回大会に参加することになったんだけど…面白かった。そして凄く感動した!

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もちろん東京国際やその他の一般劇場で開かれる映画祭と較べたら圧倒的に規模は小さく、進行もぎこちなくて、
ボクも最初は単なる学園祭ノリの軽~いイベントだぐらいにタカを括っていたんだけど、上映された6本の作品には、
稚拙さや未熟さを超え、ホラーというよりただ映画に対する純粋な情熱が漲っていて、それは評者として招かれた、
プロの映画監督や評論家の口から本気の講評を引き出したという、その事実一つだけでもわかろうというものだし、
とにかくボクは、ひたすらに自分の愛せる何かを見つけそれを本気でやっている主催者以下スタッフの若者たちや、
その時選ばれし6人の若いホラー作家たちの姿に、正直、最後は目頭が熱くなってタマらないぐらい感動したのだ!
お金などいらない、周りにどう思われたっていい、ただ自分はホラーがやりたいんだ……。ボクも映画祭をやるけど、
ハッキリいって心の中で目指しているのはこの映画祭の熱だし、だからパワーをもらうべく今年もボクは行く予定だ。

というワケで、今回の残酷映画祭では、去年、ボクを招待してくれ、そして自身、見事第1回のグランプリに輝いた、
『牛乳王子』 の内藤瑛亮監督の新作、『先生を流産させる会』 の予告も流れるということで(エキストラやりました)、
それを併せ、今年はいったいどんな作品が観られるのかホントに今から心待ちで仕方ないといった感じなんだけど、
次にホラー映画を観た時にはぜひ残酷映画祭について触れようと思っていたら近頃ホラーがチットモなかったので、
ようやくここに来て、しかもケッコウいいタイミングで紹介することができたのでよかったよかったと思っているしだい。
ホラーは決して白眼視するようなものじゃない。ホラーはれっきとした映画的才能を育む、実に豊かな土壌を持った、
由緒正しき映画ジャンルなんだ! というワケで映画祭前に自分の目を養っておかなくてはと、久々にホラー映画を、
2本立て続けに観たんだけど、マズは今回ついに完結を迎えた人気シリーズの最終章、『ソウ・ザ・ファイナル 3D』



去年の、『ソウ6』 を個人的には大変面白く観たものの、3Dとなるとやっぱりシネコンで観なければいけないと思い、
なればもう今回はやめようかな…と実は直前まで思っていたんだけど、まぁせっかくここまで観てきたシリーズだし、
タマにはいっかと思ってやはり観ることにした(けっきょく池袋で観たんだけど、今は新宿ミラノも3D上映やってます)。
今回は、ゲームの生還者を騙って、TVへ出たり出版したりして金儲けをしている男がジグソウの標的となるんだが、
(その男ボビーに扮したショーン・パトリック・フラナリーがあまりに精彩なさすぎて、最後まで誰かわからなかった…)
相変わらず1年も経つと前作がどんな内容だったか、どんな終わり方をしたんだったかまるで想い出すことができず、
なんでホフマン刑事が、ジル(ジグソウの妻)を追いかけているのか、そこからしてボクは、「?」という体たらくだった。
上映前には案の定、ご丁寧にパート1から6までのソウ集編が流れるんだけどあんなモン観たってわかりませ~ん!

ただ、結果的にはこのシリーズ、ここまで話を膨らますだけ膨らませていったいどんな決着をつけるつもりなのかと、
それはそれで楽しみにしながら、今まで観てきたんだが…やはりというのか、これも案の定というのか、おそらくは、
考えうる限り“最も安易な”方法でオチをつけやがったな…という感じで(○○○○が出てきた時点でバレバレやん)、
3Dにしたのもそれをゴマかすためだと揶揄されても仕方がない、まさに“やり逃げ!”というようなオチになっている。
だけどまぁそんないい加減なところもボクはある種ホラーの醍醐味だと思っているので、別にハラは立たなかったし、
前作と同じく、シリーズの編集を担ってきたケヴィン・グルダートの演出もパワフルでテンポが好かったから、やはり、
これで終わってしまうのはチョット残念だなぁ…というそんな気がしたんだけど、なによりそんな風に切実に思うのも、
いったい何作目から意識し始めたのか…そう! ジル役の巨乳熟女、ベッツィ・ラッセルがもう観られなくなるからだ!!

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これだもの! 年に1回は拝みたいです・・・。

彼女が夢の中でホフマンに殺されるシーンでのカッコなんザほぼ確信犯だし(公式サイトのSPECIALの項をチェキ)、
おそらくどこかでラッセルをもっと前面に押し出すべきという作戦会議が開かれたとボクは頑なに思ってるんだけど、
これからという時にシリーズが終わってしまうなんて、本当に残念で仕方がない(ホフマンやジグソウはどこへやら)。
頼ム! 『ソウ』 関係者!どこかでジルのスピンオフを創ってくれ!(彼女は 『ソウ』 ぐらいしか映画に出ていない…)
とにかく(何がとにかくだ)、このシリーズはやっぱりパート1に限るとか、イロイロ言う人はいるけれど、このご時世に、
よもやホラーが第7作まで創られたということ自体奇蹟みたいなモンなんだから、全作観ている人はこれも観るべし。
一方、新宿で観ようと思っていた上記作を急遽池袋で観ることにしたのも、つまりコチラの映画がやっていたからだ。
ジョージ・A・ロメロ監督、1973年の傑作ホラー、『ザ・クレイジーズ/細菌兵器の恐怖』 のリメイク、『クレイジーズ』!!



正直、オリジナルを観直している余裕がなかったので復習しないまま本作を観てしまったんだけど、それだからか、
はたまたさほどまでは期待をしていなかったからか、ボクはこれ大変面白く観ることができた。快作と言えると思う。
細菌兵器を載せた軍用機がアメリカの小さな田舎町に墜落してウイルスが漏れ始め、それに感染した住人たちが、
次々凶暴化するという、話の骨格はオリジナルと同じ。ロメロを超えられるワケがないと悟ってか、社会派色は薄く、
やっぱり、ただのゾンビ映画のようになっている部分もなきにしもあらずなんだけど、元をしっかりリスペクトしながら、
緊張感満点のサバイバル・ホラーへと徹したのが大正解で、70年代風の映像もいいし、難しいことを考えなければ、
料金分は、確実に楽しめる1本に仕上がっている。観ればわかるけど、“電ノコが床で踊る”シーンにはゾクゾクした。
また系譜で言うと 『28日後…』 みたいな感じだろうけど、ボクはなんとなく 『ミスト』 を想い出した。なにしろ面白い!

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そんなワケで、去年の今頃はヤタラとシアターN他でホラーばかり観ていたオカゲで、内藤監督からお声がかかり、
そして残酷映画祭という素晴らしい映画祭に出逢うこともできたワケだけど、今年はあんまりホラーをやらないから、
なんとも寂しい限り…ふぅ。しかしこの切ない鬱憤は、ホラーに青春を捧げる若き志士たちがきっと晴らしてくれると、
ボクは心から信じている! …ただ、ベッツィ・ラッセルとまではもちろん言わないまでも、やはりそこはホラーだから、
今度はヒロイン面でも楽しめる映画が揃っているとうれしい。とにかく、「学生残酷映画祭」まで後24日!(まだ先ね)
勝手ながら私、「瓶詰めの映画地獄」は 「学生残酷映画祭2010」のオフィシャルサポーターです!

『ソウ・ザ・ファイナル 3D』
新宿ミラノシネマサンシャイン池袋 ほかにて公開中 ]
『クレイジーズ』
[ シネマサンシャイン池袋、TOHOシネマズ六本木ヒルズ にて公開中 ]
「学生残酷映画祭2010」
阿佐ヶ谷ロフトA にて12月12日(日)開催 開場12:00/開始13:00 ]