俺も“栗本東樹と女たち”って言えるような人生を送ってみたい… 『ゲンスブールと女たち』



ゲン“ズ”ブールじゃなくてゲン“ス”ブールが正しい発音なの? で、セルジュ・ゲンスブール(1928~91)といえば、
シャルロット・ゲンスブールのお父ちゃんで、生涯通し名だたる美女たちにモテまくったフランスきっての伊達男で、
タバコの紫煙が似合う頽廃を絵に描いて日展に出したような、『ジュ・テーム・モア・ノン・プリュ』 『ガラスの墓標』、
『スタン・ザ・フラッシャー』 の人…という程度しか、ハッキリいって彼についての知識はボクにはなかったんだけど、
本作を観て少なからず彼の人となりに対し今まで感じたことのないような興味を覚えたし、音楽にせよ映画にせよ、
その創作にアレコレと触れてみたくなった。なにより映画のゲンスブールを観て「カッコいい!」そして「羨ましい!」
と男として憧れを感じたので、このセルジュ・ゲンスブールの生涯の映像化はひとまず成功ということなんだと思う。
ということでこの 『ゲンスブールと女たち』 は男なら人生の教科書にしたいような(したかった?)そんな映画である。

正直、ゲンスブールの人生のエピソードについては知らないことばかりだったので、せっかく映画を観るんだったら、
少しでも彼の作品を観るなり、聴くなり、ネットで略歴を調べるなりしてから臨んだ方がより楽しめると思うんだけど、
しかし仮にそれをせずも本作が存分に楽しいのは、1971年生まれでバンドテシネ(フランスのコミック)作家だという、
作者の斬新なアプローチが絵的に面白いのと(ゲンスブールの分身を着ぐるみに演じさせて、その内面を表すとか)、
演奏シーンがとにかくカッコよく、そしてなにより次から次へと美女がワンサカ出てくるからだ(しかも巨乳ばっかり!!)。
つまり本作はいかにもな人物伝とはひと味違った作者の被写体へのリスペクトが満載の“俺のゲンスブール列伝”。
「な! ゲンスブールって超カッコよくね?」とでも言いたげな感じが痛快なのだ。あ~羨ましいな~モテモテの人生。
どーすりゃ39歳からモテるんだろ? ちなみに、今までの半生を“栗本東樹と女たち”にしたら…ゲテモノ映画じゃん。

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つくづく人間とは不平等だな…と思う今日この頃。

『ゲンスブールと女たち』(2010年・フランス=アメリカ/カラー/シネマスコープ/ドルビーデジタル・DTS/122分)
【監督】ジョアン・スファール
【出演】エリック・エルモスニーノ、ルーシー・ゴードン、レティシア・カスタ、アナ・ムグラリス、ミレーヌ・ジャンバノワ
【配給】クロックワークス
【5段階評価】★★★★☆
【鑑賞劇場】ル・シネマ1(渋谷)
【鑑賞料金】1,000円(火曜サービスデー)