武侠活劇×韓流ドラマ!? 私の頭の中の殺し屋! 『レイン・オブ・アサシン』



タイトルに“剣雨”と出てくるのでひっ掛けてあるんだろうけど、“レイン”はいわゆる雨の“Rain”ではなく“Reign”で、
“治世・統治”といった意味。“殺し屋の治世”というのも妙だから“殺し屋の跋扈する世”みたいな訳でいいのかな。
というワケで、『レッド・クリフ』 2部作の特大ヒットもまだまだ記憶に新しい、アジアが世界に誇るフィルム・メーカー、
御大ジョン・ウー監督の製作による武侠アクション巨篇、『レイン・オブ・アサシン』 をやっとで先の週末に観てきた!
で、御大は今回、共同監督としてもクレジットされているんだが、実際に演出を手掛けたのは、ほんの一部らしくて、
全体を演出したのは、知る人ゾ知る台湾・アメリカ合作の傑作サイコ・ホラー 『ダブル・ビジョン』 の脚本でも知られ、
3年前には江口洋介主演の日・台合作映画 『シルク』 を撮ったスー・チャオピン監督。物語は中国の明朝を舞台に、
武術の奥義を究めた“達磨(だるま)大師”のミイラをめぐって、刺客たちが壮絶な奪い合いを繰り広げる、というもの。

で、ミイラを狙う暗殺組織“黒石”の女刺客ケリー・リンが忌まわしい過去と訣別せんためにミイラを持ったまま逃げ、
顔を整形してミシェル・ヨーになり、遁世先でチョン・ウソン演じる優しい男と出逢って添い遂げるものの素性が割れ、
次々と刺客に襲われるという展開で、ケリー・リンからミシェル・ヨーというのはナンボなんでも年齢差(13歳差)が…、
とは少し思うんだけどそんな事実を気にさせる間もなくアクションに次ぐアクションの連続で冒頭から魅せてくれるし、
飛び針、色仕掛け、そして奇術という刺客たちのキャラの面白さとも相まって活劇物としては充分楽しませてくれる。
ミシェル・ヨーが久々に魅せてくれる華麗なアクションも本当に素晴らしい。ただ、アクション的見せ場は凄しな反面、
もう一方の軸であるヨーとウソンの恋愛ドラマはややチグハグで、そこは韓流調メロドラマを意識したと思うんだけど、
アクションとのバランスを欠いて後半失速の原因になっている。そこをクリアすれば凄い傑作だったのにな。残念っ!

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とても49歳とは思えません。アラフィフ女性の鑑?

『レイン・オブ・アサシン』(2010年・中国=香港=台湾/カラー/シネマスコープ/ドルビーデジタル/120分)
【監督】スー・チャオピン( 『シルク』 )、ジョン・ウー( 『男たちの挽歌』 『フェイス/オフ』 『ウインドトーカーズ』 )
【出演】ミシェル・ヨー、チョン・ウソン、ワン・シュエチー、バービー・スー、ショーン・ユー、ケリー・リン、レオン・ダイ
【配給】ブロードメディア・スタジオカルチュア・パブリッシャーズ
【5段階評価】★★★☆☆
【鑑賞劇場】新宿武蔵野館1
【鑑賞料金】1,300円(前売券)