ウイルス・パニックの話だけど映画は“平熱”とはこれいかに? 『コンテイジョン』



奇しくも震災の1週間後に引っ越しで、もう予定は変えられなかったから、地震の翌日の土曜日も、次の日曜日も、
打ちのめされたような気持を抱えたままボクは引っ越しのための買い物をしていたんだけど、あの、人気も失せて、
まるで、『ゾンビ』 のショッピングモールみたくなっている家電量販店の風景も、逆に避難グッズを買いに走る人で、
パニック状態となったホームセンターの殺気立った光景も、この先一生、忘れることはできないんじゃないかと思う。
まぁボク自身は部屋に敷くカーペットを見に行っていたから、周りに人は少なく、ゆっくり品定めできたモンだったが。
とにかく、話は災害じゃなく伝染病に関してとはいえ、やはりこういう映画を観るとあの震災発生から1ヵ月ぐらいの、
買い占め&原発パニックといろいろ関連付けてしまう。この映画も公開が3、4月だったら絶対延期していただろうな。
しかし、あんなパニックを実際に経験すると、こういう映画を観ても所詮絵空事というか、少し呑気に思えたりもして。

まぁ今夜から寒くなるとかでボチボチ流感の季節だから、絵空事だなんて言ってたらそれこそ呑気な話なんだけど、
しかしこの、『コンテイジョン』。豪華スターらの競演で恐怖のウイルス・パニックを描くサスペンス大作として話題で、
封切2日目の劇場は満席御礼だったんだけど…面白くない。まぁ監督がソダーバーグだから、大方の想像はつくし、
リアルといえば、大変リアルにできた映画なんだけど、イカンせん、相変わらずディテールばかりにこだわる作風は、
娯楽的なパニック映画としてはチと物足りず、ウイルスの話なのになんでこんな平熱なんだ?と、観ているコチラは、
テンションが冷えてゆく一方。なんだかアジア蔑視も感じるし、とても世界で2,600万人が死ぬほどの病が蔓延した、
終末的状況には見えない。ま、それでも 『感染列島』 よりはマシだけど。とくに、美人女優がそんな顔して大丈夫!?
と思うほどの顔をするグウィネス・パルトロウは立派。壇れいは金麦より彼女のツメの垢を煎じて呑んだ方がいいよ。

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『ドリーム・ホーム』 のジョシー・ホーも出てます

『コンテイジョン』(2011年・アメリカ/カラー/106分)
【監督】スティーブン・ソダーバーグ( 『エリン・ブロコビッチ』 『トラフィック』 『オーシャンズ11』 『インフォーマント!』 )
【出演】マリオン・コティヤール、マット・デイモン、ローレンス・フィッシュバーン、ジュード・ロウ、ケイト・ウィンスレット
【配給】ワーナー・ブラザース映画
【5段階評価】★★☆☆☆
【鑑賞劇場】新宿ピカデリー
【鑑賞料金】1,300円(前売券)