男もつらいし 女もつらい 男と女はなおつらい 『続 女の警察』@「盛り場最前線 男と女のブルース」
本企画を通じて、梅宮辰夫の“六本木の帝王”ぶりと小林旭の“夜のマイトガイ”ぶりをあらためて認識したんだが、
しかし梅宮辰夫と小林旭、この2人の名を聞き、喩えばボクのような「必殺」シリーズのファンがマズ想い出すのは、
そう、シリーズ第12弾の「必殺商売人」(昭和53年放送)。商売人は故・藤田まことの“中村主水”シリーズとしては、
第6弾にあたる作品なんだが、これで梅宮の辰っつぁんは、髪結いの櫛(くし)を武器にする新次という仕置人を演じ、
そしてドラマには出ていないんだけどマイトガイ旭は主題歌の「夢ん中」を歌っているのだ。(作詞はもちろん阿久悠)
商売人は、主水の妻・りつ(白木万理)が懐妊したという、シリーズを通じた設定のモト、主水夫婦と、新次とその妻、
おせい(草笛光子)の2組の夫婦を通して“男と女”というものが描かれる、シリーズ中最も大人な趣きの作品だった。
それを旭の情感たっぷりの歌が煽りに煽って本当に渋かったんだよな。ボクは“男と女”も「必殺」で学んだ(つもり)。
というワケでそんな小林旭が華やかな銀座の夜を彩る蝶たちを守る人呼んで“女の警察”に扮するシリーズ第2弾、
『続 女の警察』 は、これまた旭が、男と女を学ぶ前にテットリ早くその爪の垢を煎じて呑ませてほしいと思うぐらい、
全篇通じて女にモテにモテまくる痛快な風俗アクション。(因みに主題歌を歌っているのは旭じゃなくて青江三奈だ)
今回、旭扮する篝(かがり)は、界隈に横行する悪質なホステス引き抜きについて調べる内、その糸を引くヤクザが、
心中したかつての自分の恋人の死にも関わっていることを知る―。女たちがその体で旭に好意を示そうとするたび、
「なんのマネだ?」とポケットに手を突っ込んだまま呟くパターンが完全にツボ。オイラもこんな台詞呟いてみたーい。
「なんのマネよ!」ならいくらでも言われたことあるのに。盛りだくさんな内容を軽快に捌いて安心して楽しめる出来。
ホント、旭カッコいいな。それでは“男と女”を旭の歌声から学ぶべく、「必殺商売人」の主題歌、「夢ん中」をどーゾ!
「夢ん中」
詞:阿久悠/曲:森田公一
指のつめたさ うなじの細さ
肩のはかなさ まつげの長さ
すべて重たい悲しみ連れて
一人お前は生きている
男もつらいし 女もつらい
男と女はなおつらい
だけど泣くなよ 泣くじゃない
酸いも甘いも夢ん中
酒はにがいし 煙草はからい
紅はとけるし 寝所はさむい
そんなお前の肩抱きよせて
惚れたようだとおれはいう
男もつらいし 女もつらい
男と女はなおつらい
それでいいのさ いいんだよ
会うも別れも夢ん中
男もつらいし 女もつらい
男と女はなおつらい
それでいいのさ いいんだよ
会うも別れも夢ん中
青江三奈の主題歌「酒場人形」もいい!
「盛り場最前線 男と女のブルース」[1月7日(土)-3月16日(金)]@ラピュタ阿佐ヶ谷
『続 女の警察』(1969年・日本/カラー/82分)
【監督】江崎実生
【出演】小林旭、小山明子、青江三奈、崔蘭郷、丘みつ子、牧紀子、長谷川照子、小山ルミ、郷鍈治、藤竜也
【製作】日活
【5段階評価】★★★☆☆
【鑑賞料金】800円(会員)
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