神奈川県警のみなさんにも観てほしい、女刑事が男社会で苦労するサスペンス 『凍える牙』



そういえば、相次ぐ不祥事でおなじみ、神奈川県警大和署の男性警察官4人が、カラオケルームで女性警察官に、
寄って集ってセクハラをしたという信じられないような鬼畜事件。あれはけっきょく、その後、立件されたんだろうか?
相手の弱い立場に付け込んでセクハラするなどもはやレイプと同じなんだから、そんな連中はトットと実名を公表し、
ブタ箱にブチ込んでやりゃいいのだ! こんな酷い話でも最初は立件は難しいとか言ってゴマかそうとするんだから、
本当に警察というのは昔ながらの男権的村社会なんだろうな。どこゾの教育委員会と構造は同じだ。ホント腹立つ。
映画を観ていて、主人公の女刑事があまりにも男社会で苦労して可哀そうなモンだから(もちろんセクハラもあるし)、
サスペンスの行方以上にソッチに感情移入してしまった。日本の警察でこんな男社会がまかり通っているんだから、
韓国の警察における男社会はもっとエグいと思う。こういうところの感覚がアジアは欧米よりも遅れてる気がします。

というワケで、乃南アサの直木賞受賞作(1996年)を韓国で映画化した題名同じく 『凍える牙』 を観てきたんだけど、
正直、サスペンスとしてはそんな期待していたほどじゃなかった。原作をかつてサラリーマンだった頃に読んでいて、
その時も確か、あまり面白いとは思わなかったんだけど、犬と狼を交配させた“狼犬”による復讐殺人という設定が、
いくらなんでも説得力に欠けている気がするし、そこは韓国映画だから、最後まで勢いよく見せてはくれるんだけど、
その分ところどころ展開がもの凄く雑で「あ?」と思っている内にどんどん話が先に進んでゆくという不親切感もあり。
久しぶりにソン・ガンホのやさぐれ刑事が観られてそれだけでも愉しかったし、男社会で踏み躙られながらも頑張る、
女刑事役のイ・ナヨンもよくてキャストは魅力充分だったんだけど、それだけに語り口にもう少し丁寧さがほしかった。
セクハラは断じて許せん。警官だけでなくそんな輩にはこれから女たちもソン・ガンホ張りの飛び蹴り喰らわせんと!

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イ・ナヨンは長渕の 『英二』 のヒロイン。観てねぇ。

『凍える牙』(2012年・韓国/カラー/シネマスコープ/ドルビーデジタル/114分)
【監督】ユ・ハ
【出演】ソン・ガンホ、イ・ナヨン、イ・ソンミン、シン・ジョングン、ナム・ボラ
【配給】ブロードメディア・スタジオ
【5段階評価】★★★☆☆
【鑑賞劇場】新宿武蔵野館2
【鑑賞料金】1,300円(レイトショー料金)