金持の人生ははかない? 貧乏人の人生はもっとはかない! 『コズモポリス』



ここんところ、3本つづけて新宿で映画鑑賞。新宿だと家から自転車で行けるので電車賃使わずにホント有り難い。
それにしても…本当にどーしたんですか!? クローネンバーグ師父! 2本もつづけて面白くないじゃないですかぁ~。
劇場空いてて快適だったとはいえ1,300円払ってこんな退屈な想いをするんならもう1回ジャッキー観ればよかった。
もちろん、クローネンバーグ映画を昔から好きだからといって全部が全部好きってワケでもなく、『裸のランチ』 とか、
『クラッシュ』 あたりはボクにはまるで理解不能の謎映画だったりするんだけど、それにしたって今回の映画といい、
去年の秋に観た 『危険なメソッド』 といい、近頃のクローネンバーグ映画はなんというか、グッと“来る”ものがない。
そりゃ見た目だけは一級の映画という感じだが、観終わってすぐに印象が消えるというかなにしろ“空虚”なんだな。
今回の話が若くして富豪になった男の空虚感を描いたものだからといって、映画本体まで空虚というのはチと困る。

というワケでこの映画は、ウォール街で成功を収め、28歳の若さで金も女も好き放題という人生を手に入れた男の、
しかし破滅へと向かう1日を描いているんだけど、もう原作がそうだからか知らないが全篇小難しい台詞ばっかりで、
いろんな女が次々と現れ主人公にも次々と危険が迫るワリには(前立腺にも!)、映画にはクローネンバーグらしい、
艶めかしさや緊張感がどこか稀薄で話が全然締まらない(前立腺だけに!)。富豪を演じるロバート・パティンソンの、
どう考えても何かの間違いで人気があるとしか思えないメッキな感じだけはテーマにピッタリって気がするんだけど、
とにかく、こんな成金野郎がどうなろうと知ったこっちゃないし、こんな話を2時間近くもダラダラ見せられたって迷惑!
電車賃をケチってるような貧乏人にこんな映画観てる暇ないの! そんな暇があるんならボクは少しでも金を稼いで、
女のコの乳を揉みに行く! どうだ?これが本当の虚しい人生だ。はぁ~空虚でもいいから1日だけ金持になりたい。

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映画が暗示しているのは彼の未来という気もする。

『コズモポリス』(2012年・フランス=カナダ/カラー/ビスタサイズ/110分)
【監督】デイヴィッド・クローネンバーグ( 『ヒストリー・オブ・バイオレンス』 『イースタン・プロミス』 『危険なメソッド』 )
【出演】ロバート・パティンソン、ジュリエット・ビノシュ、サラ・ガドン、マチュー・アマルリック、サマンサ・モートン
【配給】ショウゲート
【5段階評価】★★☆☆☆
【鑑賞劇場】新宿武蔵野館1
【鑑賞料金】1,300円(レイトショー料金)