新しいTOHOシネマズの“おもてなし”やいかに…? 『グランド・ブダペスト・ホテル』



至ってフツーだった(まぁ、そりゃそうか)。別にTOHOシネマズがどこにできようと知ったこっちゃないんだけど、
それでも新宿ピ○デリーに較べればずっと好きだし、せっかく会員カードも持ってるんだからタマには出かけ、
ポイントでも貯めるかと、時間もちょうどよかったし、日本橋に新しくできたというTOHOシネマズに行ってきた。
けど…やっぱり興味ないワぁ~。銀座線の日本橋で降りたらいいのかと思ったら三越前って、トラップや~ん。
地下の直通路はわかりにくいし、地上の入口もわかりにくいしでとてもおもてなししてくれる感じではなかった。
むしろオマエなんか来なくていいって拒絶感すら感じた。でも、それもこれも映画が最高だったから全部許す!
というワケで、鬼才ウェス・アンダーソン監督の最新作、『グランド・ブタペスト・ホテル』。パッと見だとこれこそ、
ボクには無縁なシャレオツ映画って感じなんだけど、いやいや冗談抜きでホント面白く前のめりになって観た。

舞台は1930年代。ヨーロッパ随一の高級ホテルを取り仕切るコンシェルジュが昼のおもてなしばかりではなく、
夜のおもてなしをも務めていた常連マダムの殺人事件と遺産相続に巻き込まれ、彼を敬愛するベルボーイと、
ヨーロッパを股にかけた冒険を繰り広げるというミステリー。で、この監督の映画だからただミステリーじゃなく、
それはもう凄まじい量のアイデアとコダワリと遊び心がサラっと完璧に詰め込まれた映像が冒頭より連続して、
音楽の心地好さも相まり気づくとまんまとノせられているといった寸法。ノリは超ゆるくてもスピード感があるし、
コンシェルジュとベルボーイのバディ・ムービーとしても実にエモーショナル。しかも今回は歴史ドラマでもある。
シュテファン・ツヴァイクという作家にインスパイアされたけっこう深い話らしいがそんな知識なくとも全然平気!
この監督の客をもてなす心は完全に今までより幅が広くなってるから。TOHOシネマズにも見習ってほしいね!

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ウェス・アンダーソンが苦手という向きこそぜひ!

『グランド・ブタペスト・ホテル』(2013年・イギリス=ドイツ/カラー/ヴィスタサイズ/100分)
【監督】ウェス・アンダーソン( 『ライフ・アクアティック』 『ダージリン急行』 『ファンタスティック Mr.FOX』 )
【出演】レイフ・ファインズ、F・マーレイ・エイブラハム、マチュー・アマルリック、エイドリアン・ブロディ
【配給】20世紀フォックス映画
【5段階評価】★★★★★
【鑑賞劇場】TOHOシネマズ日本橋
【鑑賞料金】1,500円(ムビチケ)