待ってたゼ! “容赦なき韓国映画”再び! 「反逆の韓国ノワール2016」個人的後篇

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「反逆の韓国ノワール2016」[2016年6月25日(土)-7月8日(金)]@シネマート新宿
【配給】アルバトロス

『極秘捜査』


70年代に日本でもオカルトや超能力がブームだった頃お隣韓国では占いがブームだったってことなんだろうか?
人情味に溢れる叩き上げの元刑事と怪しいんだか善人なんだかよくわからない占い師が少女誘拐事件に挑む、
同じくクァク・キョンテク監督の 『友へ チング』 と同様1970年代の釜山を舞台にした実話が基の異色犯罪ドラマ。
なにせキム・ユンソク主演だし観始めから途中まではてっきりハードでどんよりしたサスペンスかと思っていたら、
ハードどころかラストでびっくりめちゃくちゃ胸が温まる日本ではなく“韓国で一番いい奴ら”みたいなお話だった。
この監督、このキャスト、そしてこの題材で結果このテイストとは意外で面白いっちゃ面白いけどどうなんだろう?
まるで日本映画と韓国映画がアベコベになっちゃったみたいでハッキリ言ってキツネにつままれたような感も…。
まぁタマにはいっか? …つーかやっぱり“反逆のノワール”ってタイトルでこんなトボケた終わり方はないでしょ!

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だけどキム・ユンソクはホントどんな役でも巧い。

『極秘捜査』(2015年・韓国/カラー/シネスコ/108分)
【監督】クァク・キョンテク( 『友へ チング』 『チャンピオン』 『チング 永遠の絆』 )
【出演】キム・ユンソク、ユ・ヘジン、ソン・ヨンチャン
【5段階評価】★★★☆☆
【鑑賞料金】1,100円(会員デー)
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『鬼はさまよう』


んー重い! やっぱり韓国映画で“反逆のノワール”というぐらいならこういうズシンッとくる終わり方じゃないとネ。
女性や子供ばかりを狙う卑劣な快楽殺人鬼に妹を殺された刑事、復讐鬼と化した元は優しくヤワだった妹の夫、
そして死刑が決まりながらも塀の中でのうのうと生き続ける犯人の運命を描いて復讐や死刑制度の是非を問う、
『チェイサー』『悪魔を見た』『悪魔は誰だ』 の系譜に連なる、これゾ、韓国映画らしいハード・サスペンス。
優しい剽軽な顔をしているのに、もはやキム・サンギョンが刑事ってだけで誰1人ラストで幸せになる気がしない。
そしてもちろん、事件が一応決着しても誰1人として救われはせず、胃に鉛を呑み込んだような感覚だけが残る。
映画的には夫の復讐への過程が廻りくどくて少しわかりづらかったり犯人がターミネーターみたく不死身すぎて、
今一つリアリズムに欠けるものの、そこは韓国映画らしく勢いで貫き通しガッツリ腹に溜まる1本にはなっている。

というワケで今回の特集、個人的には前篇の 『名もなき復讐』 がベスト! またいつかこんな特集やってほしい。

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刑事役か、ホン・サンス映画でダメダメな男役か。

『鬼はさまよう』(2015年・韓国/カラー/シネスコ/103分)
【監督】ソン・ヨンホ
【出演】キム・サンギョン、キム・ソンギュン、パク・ソンウン
【5段階評価】★★★☆☆
【鑑賞料金】同上