瓶詰めの映画地獄 2009

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help リーダーに追加 RSS オダギリ嫌いにも耐えられる美女監督の力作、でも… 『ゆれる』

<<   作成日時 : 2006/07/16 08:45   >>

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オダギリジョーが嫌いである。
女どもが夢中になるのはわかるし、この映画のなかでも、
唇盗む早ワザは噂どおりだワあなたシンドバット並みにイイ男だけど(♪「渚のシンドバット」)、
とくに奇抜な髪型を含めどーにも生理的にウケつけない。
シリアスでもコメディでもボクはどんな役もイケますみたいな雰囲気が癪だし、
おそらく若手の俳優のなかでも人一倍映画や芝居に対して熱心なのはわかるんだけど、
それがまた前面に滲み出てしまってるところがあざとくてイケ好かない。
まぁボクみたいな路傍の石が、こんなところで何を言っても蚊ほどの威力もないだろうが、
こんな遠吠えをわざわざブログに記すヤツもいないだろうから、
全国1千万の負け犬男子を代表してボクがデカデカと書いてやる。

オダギリジョーが嫌いだ(この大きさが限界)

たとえボクが欲求不満の女でも、ヤローに前から後ろからブチ込まれたいなんて思わないし、
ましてやク○ニなんかゼッタイにさせない。
それでもしたかったら、せめてヒゲを落としてから日をあらためていらっしゃい。
あ〜スッキリした。遠吠えって気分が好いな(虚ろな目で)。

じゃあなぜそんな嫌いな俳優が出ているような映画をわざわざ観に行ったのかと言えば、
それは、これを撮った監督(西川美和)がカワイイからだ(やっぱりこんな理由)。
それを狙ってかメディア媒体への顔出しも映画監督にしちゃ珍しく頻繁だけど、
確かにカメラの後ろに立たせておくだけでは惜しいような美貌の持ち主である。
そんな、作家としての才能と持ち前の美貌との両極を認められつつある新進の女流監督が、
香川照之という稀代の職人的名優と、オダギリジョーという稀代のモテ俳優を手玉にとって、
いったいどんな兄弟像を見せてくれるのかが少なからず気になったからだし、
なにより、予告篇でオダギリが「兄ちゃん!」と叫ぶシーンが、
同じく弟であり、歳の離れた兄を持つボクの心にもどこか訴えるものがあったからだ。

だけど、やはり、世の中そうは甘くない。

画像

 東京でカメラマンとして成功している猛(オダギリ)は母の一周忌で帰省し、
 実家のガソリンスタンドを継いだ独身の兄の稔(香川)や、
 そこで兄と働く幼なじみの智恵子(真木よう子)と再会、3人で近くの渓谷へ行くことにする。
 ところが、猛がひとりで付近を散策している間に、
 稔と渓谷にかかる吊り橋の上にいた智恵子が転落してしまい……。

映画は、突如として起きたひとつの悲劇をキッカケに浮かび上がる兄弟間の確執を、
兄・稔の殺意をめぐる映画的な法廷劇を交えたミステリー仕立てによって見せてゆく。
確かに、香川照之はさすがの存在感でその芝居には観ていて安心するものがあるし、
オダギリのそれも、演技をひけらかそうというようなあざとさがなく好演してはいるんだけど、
たとえば、法事の会席のシーンで畳の上にこぼれたものを雑巾で始末する香川の足に、
倒れたとっくりから酒がこぼれて、その様子をじっと捉えるシーンなどに感じられるような、
凝った演出をガッツリ見せようとする作為が全篇にわたってチラついていて、
それがこちらとしてみればどうにもウザいのだ。
猛が一旦東京へ戻る途中に車の中から見る、稔がガソリンスタンドで、
いつも難癖をつけてくる客にブチ切れ暴れるのをスローで捉えるシーンもいかにも説明過剰。
映画は2時間弱だけど、仮に20分削ったとしても充分語り切れる内容のハズだ。

だけど、なによりもボクが気になったのは、
猛の稔に対する感情の“核”がいったいどこに据えられているのかまるでわからなかったこと。
猛はおそらく、田舎を毛嫌いして東京へ出ていった典型的な地方出身者なんだろうけど、
だからといってそういう出自に対する近親憎悪が兄に向けられていたわけではなく、
だとしたら、なぜ兄が好意を持っているとひと目でわかる幼なじみの女と寝るなんていう、
そんな“復讐”めいた真似をするのか理解できない。
生来の女好きが高じたほんの軽い出来心と解釈するにしても、それなら今度は、
猛の家族に対する少なからず翳りのある感情とのバランスがとれずに説明がつかなくなる。
要するに、映画的な悲劇を呼ぶために敷いた布石(設定)のすべてが図式的で不自然なのだ。
事件をキッカケに噴出し始める稔の凶暴性もあまりにサイコ・スリラーじみていて、
あれじゃ猛が稔を弁護しようとする気持ちにも感情移入できないし、
それを女を寝取ったことに対する彼の罪悪感とするならば、
死なせた女に対する罪悪感がどこにも見られないのは話としておかしい。
自分さえヘタに手を出さなければあんな悲劇は最初から起きなかったに違いないわけだから。

兄弟間の愛憎を描きたかったのか、それとも秘められた愛情を描きたかったのか、
いずれにせよこの監督は、男兄弟というものを根本的に理解していない。
たとえ心の奥に潜む人間のドロドロとした感情を描くのが目的だとしても、
それがなければ成立しないドラマを撮ってしまったことが元も子もない言い方だけど致命的。
クライマックスで、猛が昔の自分たちを映した8mm映像を見るシーンにしても、
その発想のありきたりさには目をつむるとしたって、
もし本当にあれを見たならば、余計に出所する兄を迎えになんていかないハズだ。
男兄弟とはそういうものだ。

デビュー作の 『蛇イチゴ』 にしてもそうだけど、
この監督は、どこか無意味に“皮肉屋”を気どろうとしているところがある。
それが彼女の申告どおり、川島雄三の映画に所以するものであることは、
とくに 『蛇イチゴ』 を観れば一目瞭然なんだけど、
同じような下ネタであっても男が言えば笑えるものが女が言っても笑えないのと同じ理屈で、
ここまで皮肉な話を女が撮れば、そこには軽さや感動を超え、
まるで女性週刊誌の読者を悦ばせるような下世話さが匂ってくるのは明らかな話。
(差別的なことを書いているかもしれないけど、そうなっているんだから仕方がない)

人間の感情の行方を真剣に見つめた力作には違いないけど、
こんな皮肉な家族や兄弟の話を描くよりも、
この人はもっとストレートに男女のドラマとかを描くべき。
おそらくそこに自分の作家としての主義、方向性を見てないのだろうけど、
その方が絶対にいい映画を撮れると、ボクは半ば確信している。
原作頼みのCG映画やお涙頂戴の安い恋愛モノに較べたら100倍観る価値のある作品だが、
無闇に“変化球”で勝負しようとしている部分ではほかと大差がないのもまた事実。

今の日本映画に必要なのは、そんな“変化球”を小賢しく投げれる才能よりも、
直球ストレートで勝負する勇気なのだから、
3作目はぜひ、できれば監督も顔出しで観応えある恋愛ドラマを撮ってほしい。
でも、相手役をオダギリジョーにするのは悔しいからやめてネ♪

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コメント(28件)

内 容 ニックネーム/日時
え〜っと、オダギリジョーとARATAの大ファンですけど、なにか?
オダジョー目当てに観に行ったのは言うまでもありませんが、この映画の主眼は兄稔にあったように思います。法廷での稔の胸の内を考えると、背筋がゾゾっと凍りつきました。子供時代のフィルムのシーンは、正直、「は?」って感じでしたが、ラストの稔の表情は、ちょっと忘れられません。猛については、濡れ場のシーンしか思い出せません。映画を観ながら、意外と騎乗位好きなんだってことばっかり考えてました。(スンマセン)
栗本パパが路傍の石?とんでもない!このブログ、相当影響力あると思いますよ。
Ako
2006/07/17 02:16
栗本さんこんにちは。自分も小田切(漢字にしろよ!)は、永瀬マサトシやら浅野タダノブらのグループに入りたくて、頑張って高校デビューしちゃったように思えてならなくて、その姿がどうも映画好きを認めてもらいたく奮闘を続ける「内村(うっちゃん)」の姿とダブリ、何か「イタイ」ものを感じます・・・。
同じく西川監督は美貌だけで観にいこうと思ってましたが、やっぱやめました。どうせ混雑してるのだろうし・・・。
ジェットバス
2006/07/17 11:07
>ジェットバスさん

お久しぶりです! コメントありがとうございます。
いやぁ〜辛辣ですねぇ〜。煽っちゃいましたわたし?
えぇそりゃもう劇場は連日全回立ち見が出る盛況ぶりですよ。
でも意外とオバサマ方が多くて驚きでした。

いろいろとまた書いてしまいましたが、
ただひとつ、俺の大好きな 『トニー滝谷』 や、
『あおげば尊し』 の名匠・市川準監督が、
「オダギリジョーと仕事がしたい」
と言っていたのは気になるところです。
主演作だけはやたらと多い彼ですが、
もうひとつ監督に恵まれていないという印象もありますし。
と、本文を中和させるようなことでも書いておきますか(笑)。
栗本 東樹
2006/07/17 14:38
ご無沙汰です。
「オダギリジョーが好きな女性は絶対にジョニデも好き」という何の根拠もない確信を持つ私ですがTBさせていただきました。
猛が稔が好意をよせる智恵子にちょっかいを出したのは「ヒトが(特に兄ちゃんが)手に入れるものは欲しい」という弟ならではの気持ちから、智恵子の死に対して罪悪感がないのは「所詮猛にとってオンナなんてそんな程度だから」ととにかく図体ばっかり大きい子供なんだと片付けました。
はい、単純です。
だけど兄ちゃんのためにおじさんに弁護を頼むくらいならお母さんの葬式には出ましょうよ・・・とは言いたいですね。
あら?やっぱり猛ってわからないかも。
sabunori
2006/07/18 14:50
なかなかすげえ映画だなぁと圧倒されながらも、猛の稔に対する思いは希薄だなぁと感じました。やはりバランス悪かったですよね。稔の心情は繊細に描かれていましたけれども。
いやしかし美和ちゃん美人ですよね、映画監督のくせに! 才能ありまくりのくせに! 性格ひん曲がってるに決まってますよ。そう思わないとやってられません。しょーもない男に騙されるがいいさ。そしてオダギリジョーもどーしよーもない女に引っかかるがいいさ。彼、あと3年以内に監督デビューすると踏んでます僕。自分で撮りたくてウズウズしてそう。
現象
2006/07/19 23:50
>sabunoriさん

>「ヒトが(特に兄ちゃんが)手に入れるものは欲しい」
そんな感情が、あそこまで歳が離れていて、
それまで疎遠同然だった(多分)兄に対して湧くかなぁ?
という疑問が根本的に残るし、
「所詮オンナなんてそんな程度」という気持ちと、
死なせたヒトに対する感情とはまったく別だと思いますけどね。
それに所詮オンナ・・・と思ってるのは、
この映画の場合、猛じゃなくて稔の方じゃないですか?

えぇ、俺も単純ですよ、O型ですから(笑)。

>現象さん

ラジオで美和チャンが喋っているのを聞いたんですが、
見た目のロリロリな感じとは違って、
確かにひとクセありそうな雰囲気でしたよ。
乙葉みたいなアニメ声がよかったなぁ〜。

なるほど、監督デビュー狙ってそうだ!
でも、どーせアップリンクで小さく公開されて終わりさ。
(※注:アップリンクはいい劇場です・笑)
栗本 東樹
2006/07/21 20:47
こんにちは、こちらにもトラックバックいたしました。

いやあ、中々手厳しいご意見ですね。私はかなり満足して見ていたのですが、詳細に書かれたレビューにも堪能させていただきました。
>仮に20分削ったとしても充分語り切れる
なるほど。私は、最後の20分を削るという手もアリかなと考えたのですが、あのラストシーンは西川監督がどうしても描きたかった部分のように思えますし・・・逡巡してしまいます。
個人的な印象ですが、事件の真相を最後まで明らかにしない所や人間心理の深層を描こうとしている所は、最近見た『隠された記憶』に似ているような気がしました。もしかして西川監督、ハネケ好きかも(笑)。
あ、また余計なことを書いてしまいました。どうもすみません・・・
朱雀門
2006/07/22 12:28
こういうどこもかしこも高評価の作品を見つけると、
どーしてもアンチテーゼをぶつけたくなる性分なんです。
はい、性格歪んでます。あまり友だちいません(笑)。

実は俺もハネケ臭を感じました(笑)。
まぁヤツの映画まで歪な感じは今作にはないですけど・・・。
手厳しいってほどのつもりでもないんですがもうひとつだけ、
俺にはこの映画、
いわゆる映画好きがいかにも好みそうな感じに作られた、
かなり戦略的な作品に思えて仕方なかったんですよね・・・。

あ〜こんなこと書いたらまた嫌われるなぁ(苦)。
栗本 東樹
2006/07/22 20:31
共感するところ大いにあり。「ゆれる」は、とにかく随所随所に疑問点が多すぎます。
兄弟は他人の始まりとも言うのだし、別にバラバラだっていいじゃないですか。本当のお兄ちゃんを返して欲しいみたいなことを言って刑務所に7年も送り込むのなら、即時に自分がカメラマンを廃業する覚悟をして、家業を継ぐくらいでなくっちゃ。それが後はほったらかしで、7年間、バイト君に、自分の父親の面倒を見させてしまうとは。それに、ラストで、兄との関係修復が予感できたとしても、父親とは連絡を絶っていたはずで、今更、関係再構築なんてできるんでしょうか?
家に帰ろうなんて言ったって、父親のところに連れて帰るだけで、共通の「家」なんて崩壊しているのだし、弟はもう、そこには住む気がないのだから、「帰る」という言葉も正確ではない。
監督があの若さですごい、と、方々で絶賛ですが、両親とも亡くしている私などが観ると、ああ、親が健在な人、自分自身では、身内の問題を抱えた事のない若い人、の作った映画だな、とも思えるのです。
通りがかりの者です
2006/07/28 23:30
>通りすがりさん

共感のコメント、
どうもありがとうございました。感謝しています。
自分もこの映画には、随所で疑問を感じました。
その疑問がなんら解消されないまま映画は進む一方で、
けっきょく消化不良感だけが残ったという感じです。
なんと言うか、自分は 『ゆれる』 を観ていて、たとえば、
最近の秋田や岩手の事件を興味本位全開で取り上げている、
下世話なワイドショーを見ているような錯覚に陥りました。

これを撮った監督は、
おそらく家族の“歪み”のようなものに対して、
一種の“憧れ”のような感情を抱いているのではないでしょうか。
でもまぁ、確かに絶賛しやすい映画だとは思いますけども。
栗本 東樹
2006/07/29 05:26
こちらこそ、ありがとうございます。あれだけ絶賛の嵐だと、こちらの性格がよほど歪んでいるのかと・・・。それにしても、本当に消化不良です。映画から目が離せない、退屈しないというのは確かだけど、世の中には、緊迫感たっぷりの駄作もたくさんあると思います。
いつか聞いた話でうろ覚えなのですが、歌手の上田正樹さんは、若い頃「風呂に行ってくる」とお兄さんに行ったまま家を出て、そのまま4年間(!)帰ってこなかったそうです。そして4年ぶりに家に帰ってきたとき、お兄さんが、「随分長い風呂やったね」と笑顔で言ったのだとか・・・。私はそういう話が大好きです。
一方ドロドロ系も嫌いではないのですが、細部に矛盾や説明しきれていないところがあると、いっぺんに興ざめしてしまいます。
で、この映画、確かにワイドショーのようで、上滑りな印象を受けました。それにしても、この映画を悪く言うと、バッシングされかねない勢いですね。
通りすがりのものです
2006/07/29 09:09
>通りすがりさん

何度も通っていただいてありがとうございます(笑)。
これを機会に、またお時間ありましたらぜひ・・・。

映画というものは、時間を割いてお金を払って観た時点で、
監督や映画会社のものではなく観客個人のものだと思います。
こちらがどんな評価を下そうとそれは自由だし、
それこそが映画を観る面白さなんじゃないでしょうか。
バッシング上等! いつでも来い! そんな感じで書いてます。

それにしても、上田正樹さんのその話はイイですね。
『ゆれる』 の兄弟よりも絆が深そうに思えます(笑)。

ドロドロしたドラマもあまりやりすぎると、
その先が見えてしまうようで確かに醒めますよね。
この映画はチョットやりすぎたかな、そうも思いました。
栗本 東樹
2006/07/29 22:03
こういう欄の私物化を怖れ、数日遠ざかってましたが、まだ言い足りず、自分のblogも持ってないので、恥ずかしながら再び。
相変わらず、映画の後味悪さに拘ってます。で、一つは智恵子の描き方だと思いました。監督が女性なのに、男の心理描写が巧みだと、驚く向きもある様ですが、智恵子のような女が鬱陶しがられるのは、現代の日本女性なら、多くが理解できるはず。今時、古典的ともいえる−演歌の世界?−女性像ですから。でも、女が女を、こういう風に意地悪く描くのは、やはり気持ちがいいものではありません。そこが、栗本さんの言う、下ネタを女が言っても笑えない、に通ずると思います。要するに、監督の、智恵子に対する愛が全く感じられない。
「数回寝たくらいで、俺の事を何でもわかったような口聞くな!」と男が怒鳴るような映画を見た事あったけれど、その映画でも、後の方では、この前は言い過ぎたと、ちゃんと和解のシーンが用意されてました。
「ゆれる」では、智恵子は監督に殺されてしまうんですよ。道具でしかない。愚かであっても、愛すべき女として描けなかったものか、云々と、どうもまだ怒りがおさまらない私も、鬱陶しい度100。
通りすがりのはずが長逗留
2006/08/02 14:27
>通りすがりのはずが長逗留さん

何度もコメントしていただいてありがとうございます。
お返事が大変遅くなりまして申し訳ありませんでした。

ずいぶんとこの映画にご執心ですね(笑)。
ですが、たとえ批判でもここまで喰い付いてもらえたら、
監督も作家として冥利に尽きるのではないでしょうか。

確かに智恵子は、
悲劇を呼ぶための“道具”でしかなかったと思います。
なにより自分が不自然だと感じたのもここの部分ですし。
その後の展開に彼女の母親が何度か絡んできますが、
それも切って貼った程度のものだったと思います。

西川監督がインタビューで、「自分は男っぽい」
と語っているのを聞きましたが、だとすれば、
なおさら智恵子はもう少し彫り下げるべきだったでしょうね。
一部女性に、たまにお見受けするタイプですが、
西川監督は、いわゆる同性嫌いなんじゃないでしょうか。
栗本 東樹
2006/08/05 03:44
そういえば、なんで、渚のシンドバッドなんでしょう?
シンドバッドは冒険者ですよね?
渚のカサノバっていうなら、わかるけどー。

で、もっとわからないのがペッパー警部。
外国人? ニックネーム? 「私達」はなぜ警部の名を知っているの?
警部がじきじきにおまわりさんのようにパトロール?

>なぜ兄が好意を持っているとひと目でわかる幼なじみの女と寝るなんていう、
>そんな“復讐”めいた真似をするのか理解できない。

私にはリアルに感じられました。sabunoriさんに同感なんですが追記。
私には、『インハーシューズ』で、妹が姉の部屋でその恋人と寝るっていうことの方が理解できなかった。あり得ないし、それがあり得たとしたら、和解はあり得ない。(栗本さんはインハーの方は評価されていたようなので、そこにひっかかりはなかったということですよね。)
チエコがミノルの恋人だったら手出しはしなかったと思う。たぶん、タケルはチエコと昔も一度や二度の関係があったんじゃないかなとも思ったりして。(続く)
かえる
2006/08/05 13:09
(続き)タケルは温和なミノル兄ちゃんの存在にとても感謝している。肉親としてはそうなんだけど、仕事で成功したかっこよくてモテモテなこの男は、心のどこかで、ミノルのような男/人間を、ださくってさえないなと嘲笑していたと思うんです。見下す部分があったからこそ、面と向かってはむしろ兄には好意的に接しているし、感謝や信頼の気持ちも本物なんだけど、そこに他者か介在すると、よこしまな気持ちがあらわれてくる。兄が好意をもっているチエコをちょっとつまみ食いしてみたくなる。ほとんどゲーム感覚じゃないんですかね。兄を本気で苦しませようとは思っていないんです。どうせ、チエコはミノルになんてなびかないと思っていたんじゃないかな・・。

>8mm映像

確かにありがちでしたが、映像の中の幼い兄弟が、ドリフのヒゲダンスをしていたという昭和55年を示す芸の細かさが気に入ったのでよし。

栗本さんはもう別にこの映画について語らいたくなんてないと思うのでレスは結構でございます。ってか、人のブログにコメントするよりまず、自分のレヴューを書けよってカンジですよね。失礼。
かえる
2006/08/05 13:09
>栗本さんはもう別にこの映画について語らいたくなんてない
まったくその通りでございます(笑)。
その通りではございますがコメントしていただいた以上は・・・。

そしてその通りと言えば、
sabunoriさんのご意見もかえるさんのご意見も、
至極その通りだと思うんですよ。
ただ、この監督が描く兄弟の“距離感”じゃそれはありえない、
ってことを言いたいんですよ俺は。
抽象的な言い方しかできない自分の語彙不足が悔しいですが、
兄弟像の前に設定があるから不自然だしそれが嫌なんです。
要はこの映画の悲劇のために存在してる兄弟なんですよ彼らは。
そこに悲劇をオモチャにしてるような感覚を覚えるんです。
そりゃ兄貴が惚れてる女を弟が食っちゃうことぐらいありますよ。
逆もまた然りで。
栗本 東樹
2006/08/06 12:49
『イン・ハー・シューズ』 は、
姉妹の距離感がハッキリしていた。それにあれは、
姉妹間の齟齬の原因だったそれぞれのコンプレックスが、
やがて融和のキッカケになって互いに自立してゆくという話で、
この映画との比較の対象にはなりませんよ。
この映画と照らし合わせるんだったら 『クラッシュ』 でしょう。
あれも差別のカタチという設定が人物像より前に出まくりで、
だからありえないような偶然ばっかり映画のなかで起こってた。

話は戻りますがラストの8mmテープだって、
あんなもん見たぐらいで「兄ちゃん!家に帰ろうよ!」って、
じゃあそれまでの地獄はいったいなんだったのか!?って話です。
けっきょく最後は観客泣かせたいのかってドン引きしました。

とにかく、妙な喩えしますがそんなにH好きじゃないのに、
Hに慣れてるように見せたくて無理して下ネタ言ってるってゆう、
そういう無理してる感じが観ていてホント辛かったんです。
だからもう皮肉な話なんて撮るのはやめて、
もっとフツーに心温まるようなドラマを撮ってほしいって、
末尾に書いたつもりだったんですけどね俺は。
栗本 東樹
2006/08/06 13:26
すみませんー。やっぱりレスをしていただきまして。
インハーシューズの物語全体はもちろん全く別ものですが、私はただ単に、弟(妹)が兄(姉)の好きな異性(恋人)と関係をもったというエピソードで連想したのです。(ちなみに、私はその当時、好評なイン・ハーシューズよりもエリザベスタウンが気に入った派だったのですが)インハーシューズへの引っかかりポイントその1が、その妹が姉の部屋に居候している時に、訪ねて来た姉の恋人と寝るということは、普通ありえない!と思ったことでした。栗本さんが"なぜ兄が好意を持っているとひと目でわかる幼なじみの女と寝るなんていう、そんな“復讐”めいた真似をするのか理解できない。"と書かれていたので、私はインハーシューズの時の自分の違和感を思い出したのでした。 イン・ハー・シューズの姉妹の距離感というものを私は掴めていなかったんだと思います。
かえる
2006/08/10 13:39
それに比べると、早川兄弟の互いの気持ちはずいぶんとリアルに感じたのですよ。ほとんど全てがあるある・わかるという感じでした。もちろん私は男ではないし、同性のきょうだいもいないし、想像の範囲でしかないのかもしれないけど、その距離感のようなものもうまく映し出されていたように思いました。確かに、7年後のシークエンスはちょっと取ってつけたような感じでしたが・・。7年後はちょっと惜しい気がしましたが、それまでの心理劇の見事さでとりあえず満足してしまいました。
この人の脚本の魅力はシニカルに人の暗部に斬り込んじゃうところだと思うんです。映画としては「かもめ食堂」の方が好きだけど、こういう邦画を生み出せる人がいることは素晴らしいと思いましたのです。でも、確かに、普通のドラマも撮ってみてほしいですね。
かえる
2006/08/10 13:40
まぁあれですよ、
観た人それぞれ思うことが違って初めて「映画」なワケで、
こういうことは言い合い出したらキリがないと思います。
(無理に話を締めようとしている)
それを踏まえた上で俺は、
この映画を傑作とも名作とも思いませんがね(頑固なO型)。
だいたい早川兄弟は、見た目10歳以上の年齢差を感じますけど、
そこまで歳の離れた弟にあんな嫉妬するワケありませんよ。
まずそこからしてこの映画は・・・ってもうやめた。

実際問題、
こういう映画より 『かもめ食堂』 みたいな映画の方が、
テクニック的にも精神的にも何倍も撮るのが難しいと思います。
もちろん俺も 『かもめ食堂』 に1票です。
栗本 東樹
2006/08/12 03:24
あ、早川兄は事件当時35歳だったかと思います。
だから、物語上は年齢差数歳の兄弟だったはず・・・。
嫉妬が有効な年齢差なのかはわかりませんがー。
私も頑固なO型なんですが、めんどくさがりのO型でもありー。
あれですよ、あれー。

かえる
2006/08/15 21:34
私も、誰も聞いてないだろうと思いながらも、
「アンジェリーナ・ジョリーが嫌いだ〜!」
チュチュ姫
2006/08/29 00:27
俺は柴咲コウも嫌いだぁー!
織田裕二も嫌いだぁー!
パリス・ヒルトンなんかウ○コ踏め!
栗本 東樹
2006/08/29 01:59
超遅ればせで見たのですが、コメント。
私は前評判とオダギリ見たさで見に行きました。オダギリの私の中での良さはエロいところ。それだけです。
映画に関しては、主旨が良くわからなかった理由がここを見てわかりました。なるほど。。。感情の辻褄が合ってないんですね。すごい納得しました。映画を見ただけで全くわからず、パンフ読んで少しだけ解決し(事件はどーでもよかったということ)、で、じゃあ結局なんなんだと。
個人の感情はさてこれ面白いものですが、こうして評判からちゃんと目を逸らして発言している人の文章を読むのはタメになるものだと改めて理解しました。ぐぐっただけでたどり着いてみた海(女)でした。

2006/09/27 19:08
>海さん

はじめまして。コメント、ありがとうございます。
確かにオダギリは男から見ても独特の色気があると思います。
ただ、ボクにそんな目があるかどうかはともかくとして、
彼に才能があるのだとしたら周りがそれを潰してる気はします。
とりあえず、歌はやめてほしいですね。

ボクもこれを観た直後の感想は、「で、何?」でした。
それをあれこれと語るのが映画好きの楽しみではありますが、
これはそれ以前の問題であるような気がします。

目を逸らすといより、ただのヘソ曲がりです。
(内心じゃ自分の感想の方がストレートだと確信してますが・笑)
どうもありがとうございました。
栗本 東樹
2006/09/28 08:56
はじめまして。ですよね。ご挨拶も適当で失礼しました^^;
確かに歌はヤバいです。ありがちパターンに陥ってますね。。。
ヘソ曲がりですかw
私は評判にすぐ惑わされてなんでもいい!って言っちゃえる人がすごくイヤなので、ある意味映画に対してストレートに向かい合ってるのがすごくいいなぁと思いました。振り返って他の記事も見てみますね。こちらこそレスありがとうございます。

2006/09/28 12:07
>海さん

ご丁寧な挨拶をいただいておきながら、
返事がずいぶん遅くなってしまいました。どうもすみません。

自分もたまには評判に乗ろうとするんですが、
なぜかいつも波に乗り遅れて、
そして気がつけば取り残されているタイプです(笑)。

気が向かれたら、またぜひいらしてください。
好き勝手に足跡残していってくださいね!
栗本 東樹
2006/10/02 19:09